模試はどんな集団が受験してるかが大事 〜普段勉強をしていない生徒が受けに来ることも

安田教育研究所の安田理氏は、秋以降の模試で重要な機能の一つに、「志望校の合格の可能性を探る機能」があると語る。具体的に注意するポイントを聞いた。

 

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●模試のレベルは受けている集団の違い
まず、模試で出てくる偏差値は、どのような集団が受けているかで異なることを理解してください。たとえば、進学相談に模試の偏差値しか判断材料がない地域の場合、誰もが模試を受ける必要があります。こうした地域の模試は、普段勉強をしていない生徒まで受けに来ます。受験者の絶対数が増えますから、相対的に学校ごとの偏差値は高くなります。
一方、必ずしも模試を受ける必要がない地域では、学力のあまり高くない層はあえて模試を受けません。受験者数が少なければ、相対的に学校ごとの偏差値は低くなります。
また、難関国私立高校受験者が対象の模試では、受験者数自体が少なく、みな学力レベルが高いので差が付きにくいものです。そのため学校ごとの偏差値は格段に低くなります。

 

●志望校に合った模試を
お子さまの志望校の合格可能性の判定にはどの模試がふさわしいのか(その志望校の受験者が大勢受けているのはどの模試か)、という観点で選べばいいでしょう。レベルや対象が違う模試を受けても意味がありません。
特定の有名校の場合には、大手学習塾が「学校別オープン」などの模試を実施している地区もありますので、それを受けるといいでしょう。

 

出典:お子さまの志望校に合った「模試」を「模試」と「これからの受験生活」[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト

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