中学受験を優位に進める方法 「第1志望を受験生に決めさせる」

中学受験を目指す小学生にとって、もっとも大切なことは「主体的に学習すること」だと森上教育研究所を主宰する森上展安氏は話す。「まだ小学生であることから主体的な学習を行える子どもは少ない。だからこそ、それができれば、ほかの生徒よりも優位に中学受験を行うことができる」というのだ。では、子どもに主体性を持たせるにはどうすればいいのか。森上氏は、こんな方法をあげた。

 

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「第1志望校を受験生本人に決めさせるご家庭が多い。これは、第1志望校を受験生本人に決めさせることで、責任感と向上心を抱かせ、学習に主体性を持たせようとしているのだ。自分の決めた第1志望校には責任がある。学力が思ったほど伸びなくとも、簡単には志望校のランクを落とさない。その思いが自分で決めたということから起因する責任感だろう。そして、第1志望校に合格するために今の自分よりも高い学力が必要ならば、学力を伸ばしたいと思う向上心が生まれるはずだ。それが学習につながることになる」

 

学力を伸ばすという目的達成のために、たとえば模擬試験の成績で「第1志望校の偏差値80%」などという具体的な目標を設定することとなるわけだが、森上氏は「学習量」という目標も効果的だという。

 

「1日単位でも良いし、1週間単位でも良いので学習量や時間を目標として、細かく分けて設定する。そのほうが、模擬試験の偏差値を目標とした場合よりも、達成するチャンスが多くなるので成功体験も増える。目標を達成したことで、子どもは次の目標にチャレンジする気持ちが芽生えやすくなる。つまり、達成感をたくさん体験したことで、主体性を身につけることも可能になる」(森上氏)

 

保護者としても、自分で設定した目標に向かって主体的に学習する受験生を励ますことで、さらにその向上心を刺激することができるだろう。

 

出典:夏休みの学習と子どもの主体性[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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