中学入試、女子御三家でも異変 「桜蔭中」は国語の問題が簡単に
夏休みが始まり、受験生は本腰を入れて勉強に臨んでいる時期だろう。合格を勝ち取るためには、実際の入試でどのような問題が出されたか、傾向を見て、対策を立てることが非常に大事。中学受験も例外ではないから、まずは具体的に、志望校が何を求めているのか見極める必要がある。そこで、主に首都圏の国・私立中学校83校の2012年度入試問題から167題を分析した結果をご紹介する。お話しいただいたのは、平山入試研究所の小泉浩明氏だ。
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学校別に見ていくと様々な特色があります。
●慶應義塾湘南藤沢中等部
発想力・表現力を必要とします。非常に特徴的な学校であり、完全に感性のほうに揺れています。
●駒場東邦中
長い物語文が出題され、テーマは身近ですが深く掘り下げた内容です。記述力が必要です。
●桜蔭中
2~3年前までは非常に難しい文章を出題する学校だったのですが、最近変化がありました。問題文が以前よりも簡単になり、今年は感性寄りになりました。記述力・推測する力を必要とする出題です。
●学習院女子中等科
記述問題が多く、テーマは身近ですが深く掘り下げた内容です。感性とテーマ力が必要とされます。
●女子学院中
設問数が多いのが特徴です。処理能力が必要とされ、知識問題が多いです。
●青山学院中等部
問題数が多いので処理能力が必要とされます。どんどん答えていかないと終わりません。知識問題も出題されます。
●早稲田実業学校中等部
さまざまなジャンルの文章を読む能力が必要とされます。いろいろな文章に慣れておきましょう。知識問題も出題されますので、基礎知識の学習をしっかりしておきましょう。
●中央大学付属中
今年は、非常に特色のある国語の問題を出題しました。図やグラフを示して問う問題で、理科の問題のようです。慣れないとなかなか難しいものです。