学校訪問に集まる保護者たちの服装を見て入学後を判断

少子化が進む一方で、私立高校の数は減少しておらず、その結果「学校が受験生を選ぶ」のではなく「受験生が学校を選ぶ」時代となった。私立高校の中には「顧客第一主義」を掲げ、学校訪問・学校見学のために来訪した保護者をお客さんのようにもてなす学校も増えているという。しかし、安田教育研究所の安田理氏は「勘違いしないでください。学校はデパートでも、スーパーでもありません」という。

 

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「私立高校の先生に聞くと、突然親子で『見学させてください』と訪ねてくるケースがあるといいます。わざわざ足を運んでくれたのですから、学校に関心があるわけで、学校側としてはむげに追い返すわけにはいきません。広報担当の先生なり、事務職員なりだれかしらが対応します。しかし、率直に話してくれたところでは、『勘弁してほしい』というのが本音です。今、先生がたは本当に忙しい日々を送っています。学級担任だけでなく、担当教科の打ち合わせ、部活の顧問、それにいくつもの校務分掌を抱えています。そうした状況で予定外の仕事が突然舞い込むわけですから、先生にとっては大迷惑な話です」(安田氏)

 

多くの学校が、「学校説明会」「文化祭」とは別に「学校見学日」という日を設けており、その日に行くのがベストだろう。また、見学における服装にも注意が必要だという。

 

「最近の校舎は上履きに履き替える必要がないところが多くなっています。そうした場合、ハイヒールやミュールを履いていくと、廊下や階段ではけっこう響くものです。授業を受けている生徒の迷惑にならないように、そうした履物で出かけることはやめてください。

 

服装は落ち着いたもの、華美でないものであれば、あまり気にする必要はないと思います。ただ、学校ごとに、来ている保護者の服装がかなり違うことは事実です。それを見ることで、庶民的な学校か、入学後お付き合いにお金がかかりそうかなどを、ある程度判断することができます」(安田氏)

 

保護者たちの服装をひとつの指針にすることもできそうだ。

 

出典:お客さん扱いを期待せず、「見学させていただく」気持ちで -ベネッセ教育情報サイト

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