2012年度入試で問われたこと 2[2012年度入試で何が問われたか<国語> 「理性」と「感性」に注目して国語力を上げる 第2回]
以下は、2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの平山入試研究所・小泉浩明先生の講演を抄録したものです。
ご家庭での国語の勉強に、ぜひお役立てください。
※対象校として首都圏の国・私立中学校を中心に83校を選び、167問題を分析しました。偏差値は四谷大塚の「2011年合不合判定テスト第4回」を使用し、共学の場合は男女平均値としています。
2012年度入試で問われたこと 2
●データと分析
(3) 頻出作家分析
近年、入試問題に頻出する作家の数がますます減少してきています。たとえば3校以上で出題された作家の数が、2009年度は5名、2010年度は5名、2011年度は3名、2012年度は1名と、年々少なくなってきており、頻出作家についてはそれほど意識しなくてもよくなってきたと思われます。これは各学校が独自の路線を模索していることの表れだと考えられます。
2012年度の頻出作家と作品 | |
<最頻出作家> | |
椰月美智子 | 「12歳」(市川中・穎明館中) 「しずかな日々」(富士見中) 「ダリアの笑顔」(駒場東邦中) |
<頻出作家> | |
あさのあつこ | 「このグラウンドで」(早稲田実業中) 「スパイクス」(品川女子学院中) |
池田晶子 | 「死とは何か」(湘南白百合学園中) 「知ることより考えること」(白百合中) |
石川幹人 | 「人は感情によって進化した」(芝中) 「人はなぜだまされるのか」(筑波大附属中) |
今北純一 | 「自分力を高める」(大妻中・女子学院中) |
魚住直子 | 「クマのあたりまえ?べっぴんさん」(桜蔭中) 「そらの青は」(開智中) |
内山節 | 「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」(聖光学院中) 「森にかよう道」(女子学院中) |
宇根豊 | 「農は過去と未来をつなぐ」(田園調布学園中・西武学園文理中) |
重松清 | 「セッちゃん」(東邦大付属東邦中前期) 「せんせい」(栄東中東大選抜) |
竹内真 | 「自転車冒険記 12歳の助走」(田園調布学園中・筑波大附属中) |
田村理江 | 「うす灯」(吉祥女子中・香蘭女学校中等科) |
花里孝幸 | 「生態系は誰のため?」(巣鴨中・鴎友学園女子中) |
毛利衛 | 「日本人のための科学論」(江戸川学園取手中・桐光学園中) |
森絵都 | 「宇宙のみなしご」(清泉女学院中)・「銀色の町」(桐朋中) |
森博嗣 | 「科学的とはどういう意味か」(大妻中) 「創るセンス 工作の思考」(立教池袋中) |