学童保育が終了……みんなはどう過ごしている?
共働き世帯では学童保育を利用するケースが多いですが、定員などにより卒業まで必ず利用できるとは限りません。「学童が終わったらどうしようか……」と心配する声も多く聞かれます。実際、学童保育の利用が終了した後、子どもはどう過ごしているのか、アンケートをとってみました。
小学3年生までに終了するケースが8割近く
まず学童保育の利用が終わった時期を聞くと、次のような結果になりました。
小1~小3に終了したケースが8割近くと大半を占めました。2015年から学童保育の対象年齢は6年生まで拡大されましたが、実際に小学校卒業まで利用するケースは少数派であることがわかりました。保護者や子どもの意思で利用を終了する場合もあると思われますが、定員の関係で高学年の利用が制限されてしまうケースも少なくないようです。
小1でも一人で留守番するご家庭は多い
そうなると気になるのが、学童保育の利用が終わった後に子どもをどう過ごさせるかですよね。次に終了後の子どもの過ごし方について聞いてみました。
最も多かったのは、「自宅で一人で留守番」という回答です。どの学年にもまんべんなく見られ、小1から一人で留守番をさせるご家庭も多いことがわかりました。続いて、「習い事」「塾」「民間の学童」という順に多くなっています。このほか、「その他」と答えたかたに具体的な過ごし方を聞いてみると、「祖父母の家」という回答が多かったほか、「きょうだいで留守番」というご家庭もありました。
学童保育の終了にあたって準備したこととしては、「一人で留守番をする練習」が最多でしたが、「特に準備はしていない」というご家庭も少なくありませんでした。また、学童保育の終了に合わせて、習い事や塾に通い始めるケースが見られたほか、「ファミリーサポートなど、見てくれる人の手配」というご家庭もありました。このほか、「その他」の回答として、「一人で祖父母の家まで行く練習」「子ども用携帯電話を持たせる」「鍵を持たせるようにした」「近所の家庭と連携」といった準備をするご家庭がありました。
こんな想定外の事態も! 安全対策は徹底を
事前に準備をしても、想定外の事態が起こる場合もあります。想定外だったこと、困ったこととして多かったのは、「宿題や勉強をしない」「テレビやゲームばかり」「ネット動画にはまってしまった」など、一人で留守番をしていると勉強が手につかなくなるといった声でした。また、「親の部屋に勝手に入る」「留守番のときのおやつを用意していたが、自分で用意した以上に食べてしまうようになっていた」という声も。勉強だけでなく、おやつや自由時間の過ごし方などのルールも、しっかりと決めておいたほうがよさそうですね。
また、「知らない人でもドアを開けてしまうことがあったので、一人のときには絶対に開けないよう教えた」「ガスコンロを利用して、やかんを空焚きしそうになっていた」といったヒヤッとする声もありました。一人で安全に過ごせるよう、留守番の練習はしっかりしておきたいものです。また、「家の鍵を持たずに学校に行ってしまった」「マンションがオートロックなのに鍵を持たずにマンション外に出て、中に入れなくなった」という声が少なくありませんでした。万が一のことを考え、鍵を忘れた場合は「祖父母の家で待つ」「保護者に電話する」など、緊急時の対策をお子さまと話し合い、決めておくとよいでしょう。
一方、学童保育の利用終了前に、もっと準備しておけばよかったこととして目立ったのは、やはり家での過ごし方に関することでした。中でも「宿題や勉強をする習慣をつけておけばよかった」という声が目立ち、子ども任せではなかなか家庭学習が進まないことが分かります。こうした対策として、「一人で過ごすときの時間管理をさせるようにした」「やることを書いておく」といったことをしている保護者のかたもいました。
また「洗濯物の取り込み方を教えておけばよかった」など、お手伝いに関する回答も多く見られました。そのほかに準備させておけばよかったこととしては、「空き時間を有意義に使えるよう、本をたくさん用意しておく」「来客や電話などの対応を教えておく」といった声が聞かれました。これから学童保育が終了するご家庭は、ぜひ参考にして、安全面の対策はもちろん、上手に時間を使えるよう対策しておきたいですね。
【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:過去に学童保育を利用していた小学1~6年生のお子さまをおもちのかた
■調査期間:2016年11月14日~2016年11月28日
■調査手法:「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート
■有効回答数:870名