しっかりとした学力をつけるうえで、親ができること 第1回[高校受験]

高校受験というと、ほとんどが本人次第で親が出る幕ではないと考えている保護者もいれば、何事も先へ先へと手を打つ保護者もいます。受験生活において、親としては何をすればいいのでしょうか。

■当たり前のことを、長期間、持続してやり続ける

情報誌の記事でいちばん読まれているのが、我が子を難関校に合格させた家庭のルポ記事だといいます。家族のプロフィール、当人の学習歴、親のサポートぶり、家族の生活の様子などを紹介したものです。このような記事を読むと、親の学歴・年収ともに高い家庭が多く、「そういう家庭の子がやはり受かるのだ」という思いに駆られ、「我が家はとうてい無理だ」などと思ってしまうかもしれません。が、そのような部分で納得してしまうのなら、こういった記事は読まないほうがいいでしょう。

こうした記事から読み取ってほしいことは、合格した家庭は「当たり前のことを、長期間、持続してやっていた」家庭であるということです。これが、そのような家庭に共通している最も根幹的な要素です。規則正しい生活、健康を維持するための食事の工夫、テレビやゲームなどの時間の制限、家族の会話の充実、さまざまな場に子どもを連れて行くなどの体験の重視……誰にでもできそうなことの積み重ねなのです。
しかし、実際に徹底しようとすると、これらは意外に難しいことです。この徹底ぶりに、他の家庭との差が出るといえます。

勉強は、何も学校と塾だけでするものではありません。子どもが地に足のついた能力を身に付けるためには、「どこの塾に通った?」「どんな教材を使った?」ということ以上に、家庭での日々の過ごし方が大きく影響するのです。
私は、保護者向けに講演をすることが多いのですが、その時よくこの言葉を使います。

「凡事徹底」

受験生活においても、これこそがいちばん大切なことです。


プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

子育て・教育Q&A