「地デジ化」をきっかけに、テレビの仕組みや東京スカイツリー®について調べてみよう
アナログテレビ放送が、地上デジタルテレビ放送に移行する「地デジ化」が進められています。「地デジカ」という鹿の仲間のキャラクターでもなじみ深いですが、テレビの「地デジ化」とはどういうことなのか? これまでの放送との違いは? など、これを機会に整理してみましょう。お子さまにもとても身近なテーマでもあるので、ご家庭で話題にしてみるのもいいでしょう。また、観光スポットとしても注目が集まる世界一の高さを持つ自立式電波塔「東京スカイツリー」についても調べてみましょう。
クイズde基礎知識
時事問題を学ぶきっかけになる題材をクイズ形式でご紹介します。基本情報の整理に、親子で時事問題について話題にするきっかけに、入試・適性検査対策に、お役立てください。
東京スカイツリーの高さの理由は?/「デジタル」の意味は?/地デジと同じ電波の仲間は?
Q1
東京スカイツリーの高さが634メートルに決まった理由は?
A. 以前、武蔵国(むさしのくに)だった場所に建てられるから
B. 634本の柱が使われているから
C. 634日間で完成予定だから
正解は 「A. 以前、武蔵国(むさしのくに)だった場所に建てられるから」 です。
最初は610メートルの予定でしたが、東京スカイツリーからは、かつての武蔵国(むさしのくに)を眺められることにちなんで、武蔵 → むさし → 634メートルに決定しました。武蔵国(むさしのくに)は旧国名のひとつで、現在の埼玉県・東京都・神奈川県の大部分を含みます。また、江戸時代の剣豪・宮本武蔵など、「むさし」という言葉は、日本人にとってなじみの深い言葉でもありますね。
Q2
東京スカイツリーは自立式電波塔として世界一の高さ。その前に世界一だったのは?
A. 広州タワー(中華人民共和国)
B. ブルジュ・ハリファ(アラブ首長国連邦)
C. CNタワー(カナダ)
A2 正解は 「A. 広州タワー(中華人民共和国)」 です。
「自立式電波塔」とは、建物の上にのっていない、ワイヤーなどで支えられていない電波塔のことをいいます。
これまでは、Aの広州タワーが600メートルで世界一でした。CのCNタワーは553.33メートルで、2007年にBのブルジュ・ハリファができるまでの32年間、世界一の高さの建物でもありました。Bのブルジュ・ハリファは電波塔ではありませんが、2011年4月現在、世界一高い建物で、828メートルもあります。
東京スカイツリーが600メートル級もの高さなのには、東京都心部での超高層ビルの増加が理由のひとつにあります。超高層ビルは高さが200メートルを超えるものが多く、より高い場所からの送信が可能な電波塔が必要になったのです。
Q3
「デジタル」とは、ラテン語で体のある部分を示す言葉。どの部分を指す?
A. 脳
B. 指
C. 耳
A3 正解は 「B.指」 です。
「デジタル」とは、さまざまな情報を数字に置き換えて扱う技術のことを指す言葉です。数を数えるのに指を使うことから、ラテン語で「指」を意味する言葉が使われるようになったといわれています。情報をもとの形のままで伝えようとする「アナログ」に比べて、たくさんの情報をより早くコンパクトに伝えられるという利点があります。
Q4
地上デジタル放送は「UHF」という電波を使っています。同じ「UHF」を使っているのはどれ?
A. FMラジオ
B. 消防無線
C. 携帯電話
A4 正解は 「C. 携帯電話」 です。
電波は、1秒間にできる波の数によって「周波数」が決まり、周波数によって伝わり方も使われ方も違ってきます。テレビの地上アナログ放送のうち1~12チャンネルは、FMラジオや消防無線と同じVHFという周波数の電波を使っています。しかし、このVHFは、いろいろな用途で使われて混雑してしまったため、地上テレビ放送をUHFという周波数の電波に変更することになりました。UHFはすでに携帯電話などに使われていますが、まだ余裕があるのです。そして、これを機に、情報をたくさん伝えられて画像もきれいなデジタル放送に変えることになりました。これが「地デジ化」です。また、これまでアナログテレビ放送で使っていたVHFの周波数は、災害時の移動通信システムなどに利用することになっています。