ピンチやトラブル…とっさのときにどうする? 判断力やリスクマネジメント能力を養う「防災問題」
次は地震体験です。
徐々に揺れがひどくなるパターンと、阪神・淡路大震災と同じ揺れ方のパターンを体験しました。
徐々に揺れがひどくなり、長く揺れが続くパターンでは、最初はまだ移動ができる揺れだったので、何とか自分の身を守るため、ガス台の近くから離れ、できるだけ遠くのテーブルの下に潜り込むことができました。
しかし阪神・淡路大震災のパターンでは、ドン!という衝撃音とともに、激しく上下に揺さぶられ、身を隠していた重いテーブルさえが宙に浮き、ガス台のやかんなどは空を飛ぶほどの激しさでした。
どちらの場合も、とにかく第一に身を守ることを考え、テーブルの下に隠れて柱を抱きましたが、テーブルの天板に何度も頭を打ちつけて、大変痛い体験となりました。
今回災害体験をさせていただいた「立川防災館」ではこの他にも実際に消火器を持って行う消火訓練や、電話で災害の発生を伝える通報訓練などが行えます。
(東京消防庁 http://www.tfd.metro.tokyo.jp/)
東京以外のかたでお近くに施設がないかたでも、インターネット上に(財)消防科学総合センターが運営する「消防防災博物館(http://www.bousaihaku.com/)」というサイトがあります。「見て学ぶ」のコーナーには災害時の参考になる具体的なアドバイスもたくさんありますので、こうしたサイトや消防庁のデータベースなどを積極的に利用し、災害についての知識をさらに深めていただければと思います。
また、各自治体でも定期的に防災に関するイベントを行っています。そうしたイベントでも地震が体験できる起震車や煙体験テントなどが用意されることもありますので、ぜひとも親子で体験してみてください。
こうした体験は実際の防災対策にも役立つものですから、ご家族で取り組み、実際に避難袋や各種対策品を購入してみることもおすすめします。毎年装備品を見直し、家族構成やおけいこごと、塾などで変わる行動ルートの変更に合わせ、家族でルールをつくったり、イメージトレーニングをしたりするといいでしょう。
災害やピンチ、トラブルの結果が想定内であったかどうかより、それについて考えを巡らせたことがあるかないかで、その後の行動や結果が大きく変わってきます。ぜひ災害問題を通して親子で危機管理について考えてみてください。それは災害時の備えになるだけでなく、地域に対する理解や、適性検査対策にもつながっていくはずです。