ピンチやトラブル…とっさのときにどうする? 判断力やリスクマネジメント能力を養う「防災問題」
■災害時の備えをサポート! 役立つ・学べる情報集
災害に遭ってしまったとき、最も重要なものは「情報」です。被害の大きさや交通状況、家族全員の安否など、次の行動に移るための判断材料として、より多くの情報入手が必要です。
事前に手に入れられる情報のひとつに地図があります。発売以来、記録的な大ヒットになったのが『震災時帰宅支援マップ』(昭文社)です。この本は、震災時に都心から家族との合流地点(家や避難施設など)まで、歩いて帰ることができるように作られています。コンビニや学校といった「帰宅支援ステーション」、トイレや水の補給設備がある公園などの帰宅に役立つ施設の位置はもちろん、ブロック塀があるところや高層ビルなど、実際に震災が起きた場合、危険や通行不能が予想される建築物などの情報も網羅されています。
また、訓練もとても大切です。みなさんの学校や職場、地域でも避難訓練や防災訓練が行われているかと思います。
そうした場所以外にも、いつでも防災体験ができる施設があることをご存じですか? そうした施設では、普段体験できないような本格的な訓練を行うことができ、おすすめです。
東京消防庁では、実際に災害を体感してもらうことで防災に対する意識を高めることを目的に、体験型施設を運営しています。その施設は池袋、本所、そして今回ご協力いただいた立川の三か所にあり、暴風雨(本所防災館のみ)や地震、火災での煙体験などを実際に体験することができます。
「立川防災館」で、実際に煙体験・地震体験をしました。
最初は煙体験です。
目をこらしても前方が見にくく、細い通路に、次第に煙が充満。オロオロと歩いていると、たちまち煙が視界をふさいでしまいます。(隣の部屋で火災が起こっているという設定で)壁の一部が熱かったり、遠いサイレンの音や炎のはぜる音などが通路に響いたりして、怖さが増します。
おぼろげに見える誘導灯を頼りにしてジリジリと前に進みますが、本当に恐ろしく、訓練といえど、一人で避難をしていることを後悔しました。
「他に避難する人がいなければドアは閉めながら逃げましょう」「火災の状況に合わせて臨機応変に判断しましょう」と事前に言われていたことは結局ひとつもできないまま、訓練は終わりました…。