新6年生、合格する力をつけるための1年間の過ごし方【中学受験】
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1つ上の学年の入試も終わり、2月からは新学年のカリキュラムがスタートした新6年生。1年後の受験本番に向けて保護者はどのような学習計画を立てればよいのか、どのような点に注意すればよいのか、森上教育研究所がお伝えします。
塾の学習と並行して、時期ごとにポイントを定めて学力強化を
これから夏休みまでは苦手単元を丁寧につぶす
2月になると塾では6年生のカリキュラムが始まりますが、ほとんどのお子さんはこの時期はまだ受験生の自覚はありません。ですから、親御さんが「この時期に取り組むべきことは何か」をしっかりと考えてお子さんの学習のマネジメントをしてあげることが大事になります。
まず、これから夏休みまでの時期、塾の予習・復習と並行して取り組んでおきたいのは、苦手な部分を丁寧につぶしていくことです。親御さんがお子さんの塾でのテストを見直し、正答率の高い問題で間違えている部分があれば、そこが苦手な箇所ですから、きちんと理解できているかをお子さんに確認し復習します。
さらに、間違えた問題をノートに貼っておいて、1か月後にもう一度取り組んできちんと理解できているか確認してみましょう。もしまた間違えたらさらに復習して1か月後にもう一度取り組む。こうした形で丁寧に苦手単元をつぶしておくことが、2学期以降の学習の基盤となります。
夏休みは難しい単元を集中的に学習
夏休みは塾の夏期講習もありますので、その予習・復習で手いっぱいになってしまいがちです。それだけに塾の講習が入っていない日をどう有効に使うかが鍵となります。たとえば日曜日やお盆休みの時期は塾の講習が入っていないことが多いと思いますので、そうした日をテーマを決めた学習に使うことをおすすめします。
ここでぜひやっておきたいのは、ここまで学習した中で特に難しいとお子さんが考える単元の補強です。算数であれば「割合」や「比」といった単元は難しく感じるお子さんが多い傾向にあります。そうした単元を集中的にお子さんに教えて理解を確実にしておきましょう。親御さんが教えることができればそれにこしたことはありませんが、難しいようであれば個別指導や家庭教師にお願いするとよいでしょう。
2学期以降は模試と過去問で総合力を鍛える
2学期以降は志望校の問題傾向を意識して、総合形式の問題にいよいよ挑戦する時期です。この時期になれば模擬試験も多くありますから、模擬試験に取り組んだら正答率の高い問題で間違えた箇所をきちんと復習し、正答率の高い問題は確実に正答できるようにしていきましょう。
並行して過去問にも挑戦を始めましょう。過去問は10年分は取り組みたいですから、塾のない日曜日は過去問に取り組むと決めるなど、時間を確保して取り組むといいでしょう。間違った問題はその日のうちに解き直し、わからない部分をあとに残さないようにすることがコツです。
適切な声かけで成長を自覚させ、やる気をかきたてる
できるようになったことを伝えて成長を実感させる
ここまで述べたように、中学受験をめざす6年生はかなり忙しい1年を過ごすことになります。しかし、この6年生の時期というのは、お子さんが精神的にぐっと成長する時期でもあります。その成長をお子さん自身に自覚させることができれば、お子さんの励みとなりさらに成長を促すことができます。
たとえば「去年できなかったこんなことができるようになったね」「すごいね、6年生になるとやっぱり違うね」と具体的に成長している点を伝えて、少しずつ大人扱いをしていくとお子さん自身も成長を実感してやる気が高まります。お子さん自身に「6年生はすごく伸びる時期だよ」と伝えるのも効果的です。
やる気が出ない時は「一緒にやろう」
それでもまだ小学生ですから、なかなか勉強をする気にならない日も多いものです。しかし「勉強しなさい」とあまり言っても逆効果です。そんな時はお子さんの好きなおやつでも出しながら「一緒にやろうね」と声をかけましょう。
それに反発して「一人でできる」と言うようになってきたら、それは自立してきているわけですから「じゃあ一人でやってね」でいいのです。そうなればうちの子どもも成長してきたと喜んでください。
まとめ & 実践 TIPS
受験までの1年間は、保護者が「この時期に取り組むべきことは何か」を考えてお子さんの学習をマネジメントすることが大事です。塾の予習・復習と並行して、夏休みまでは苦手単元を丁寧につぶすことを心がけ、夏休みは夏期講習の入っていない日に難しい単元を集中的に学習しましょう。2学期以降は模試と過去問で総合力を鍛え、正答率の高い問題は確実に正答できるよう鍛えていきましょう。また、6年生の時期は精神的にぐっと成長する時期ですから、成長をお子さん自身に自覚させるよう具体的に成長している点を伝えましょう。やる気が出ないときは「一緒にやろう」と声をかけるのもおすすめです。
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