すき間の時間を上手に活用して集中勉強。遊びや習い事と勉強を両立して合格!

東京都立小石川中等教育学校は小石川高等学校とその前身である東京府立五中の90年もの伝統と実績を受け継ぎ、中高一貫校として2006年に開校しました。府立五中の時代からの教育目標「立志・開拓・創作」を掲げ、高校と一体となった教育活動を行っている公立中高一貫校です。
例年、志願倍率の高い同校に、2009年に見事合格した押田麻里菜さんとご両親に合格までの道のりや受検勉強のポイント、中学校の様子などを伺いました。(2009年7月9日更新)


profile
押田麻里菜(おしだ・まりな)さん、お母さま・直子さん、妹さん・凛子さん(左から2人目)と椰子(やこ)さん(左から4人目)

2009年4月、東京都立小石川中等教育学校に入学。読書やソフトボール、ピアノ、野球観戦など多彩な趣味をもつ麻里菜さん。部活は見学で興味がわいたというラクロス部に入りました。忙しいスケジュールの合間を縫って勉強もしっかりこなします。おうちでは2人の妹さんの面倒をよく見る優しいお姉さんです。

きっかけ「挑戦してみたい」という気持ち

小石川中等教育学校受検の経緯を教えてください。

お母さま

受検を意識したきっかけは、新聞で公立中高一貫校の記事を読み、自宅から比較的近い小石川中に関心をもったことでした。私の中で小石川中は「科学系に強く、物事の根本的なところを教えてくれる学校」というイメージをもっていたんですね。もし本人が希望するなら公立中高一貫校に進学するという選択もあると思い、4年生のときにそれとなく本人に小石川の話をしてみました。興味がなければ地元の公立中学に行けばいいと思いました。うちは子どもが3人いるので、学費がかかる私立中学に行かせることは考えていませんでした。


麻里菜さん

母から話を聞いて、正直なところ初めは小石川中に行きたいというよりも「受検」そのものに興味をもちました。「受検」という目標があったほうが、勉強に張り合いが出ると思ったんです。4年生のときに「受検に挑戦したいな…」と思い始めてから気持ちは変わることがなく、5年生の4月に受検を決めましたが、小石川中に入りたいと強く思ったのは6年生の11月に学校説明会に行ってからです。先輩が優しそうでしたし、もともと語学に興味があったのでオーストラリア研修旅行があるのもいいなと思いました。受検という目標をもつことで学校の授業や家での勉強に集中できましたし、生活にメリハリが出たと思います。



受検を決めてから、どんな対策や勉強を始めましたか?

お母さま

公立中高一貫校の適性検査の出題範囲は小学校の学習範囲に限られていますから、受検対策のために塾に行かなくても学校の学習の延長と家庭学習でなんとかなると思いました。一度だけ、塾に体験入学してみましたが、本人は行きたがりませんでした。ですから、受検勉強や受検についての知識や情報はほとんど進研ゼミに頼っていました。受検対策は、進研ゼミの公立中高一貫校受検対策用の教材が中心でした。勉強のやり方は基本的に麻里菜に任せ、親が勉強をつきっきりでみるようなことがほとんどなかったので、赤ペン先生とのやりとりが役立っていたようです。


麻里菜さん

塾に行きたくなかったのは、体験入学したときの授業におもしろさを感じなかったからです。塾に通う時間がもったいないし、学習時間が拘束されるのもいやだと思いました。そこで4年生でやっていた進研ゼミの「チャレンジ」に加えて、5年生の4月から受検対策用のコースを始めました。好きな時間にやることができ、自分で勉強の予定やペースがつくれるので、私にはぴったりでした。



教材をどのように使って勉強しましたか?

麻里菜さん

「チャレンジ」は学校で学んだことの確認や基礎固めに使いました。
もともと作文を書くことは好きだったんですが、作文対策用の教材で作文の「構成メモ」をつくることを覚えてから、筋道を立ててスラスラと書けるようになりました。字数制限がある文章を書くのが苦手でしたが、構成を考えながら文章が書けるようになり、苦労せずに字数内で文章をまとめることができるようになりました。苦手を克服できた手応えを感じました。
受検対策用の教材は最初、問題の意味もわからなくて大変でしたが、じっくり考えたり解答・解説を読んだりして、理解できるまで時間をかけて取り組みました。これをやることで適性検査の問題に慣れることができました。何度も解いているうちに「この問題はこれとこれの知識を使ってこうやって解く」などのコツがわかってきて、短い時間で問題が解けるようになっていきました。まるつけは全部自分でやっていたので、解説がわかりやすかったのもよかったです。
勉強は、時間帯をきっちり決めるのではなく、その日に勉強する量だけを決め、ちょっとしたあき時間に集中して勉強し、ちょっと休んでまた気の向いたときに取り組むということをくり返しました。気分が乗ったときやちょっとした空き時間にちょこちょこと勉強しました。このやり方が私には合っていたようです。



その他にはどんな対策をしましたか?

麻里菜さん

私の通っていた小学校は作文に力を入れていたので、毎日宿題で日記を書いていました。あとは小学生新聞を読んだり、大人向けの新聞で気になった記事をスクラップして、要旨と感想を書いたりしました。もともと読書が大好きなので、ジャンルを問わずになるべくいろいろな本を読むようにしました。誕生日などにもらった図書カードを持って本屋さんに行き、気になった本を買って読むんです。もともと作文を書いたり本を読んだりすることが好きということもありますが、作文と読書には特に力を入れました。文章を書く力と読む力は適性検査で役立ちます。



気になる新聞記事を張り、記事の要旨と感想を書いたスクラップノート。重要な文章はカラーマーカーでチェックを入れました。


プロフィール



「進研ゼミ小学講座」は2020年新課程に対応して、リニューアル。基礎から応用までの学力向上はもちろん、自ら学ぶ姿勢を身につける。
学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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