ニートやフリーターの増加問題、キャリア教育って?「働くこと」を切り口に、適性検査に役立つ力を身につける!
キャリア教育ってなに? 夢を実現するために必要な力って?
皆さんの中には、「キャリア教育」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?「キャリア教育」とは、「子どもの勤労観、職業観を育てる教育」のことです。保護者のかたの世代が経験した、これまでの「進路指導」といえば、偏差値や進学率の高い学校に進学させるための学力重視の指導がメーンでした。その結果、学校を卒業しても「何をしたらよいのかわからない」「やりたいことが見つからない」という若者が増えてしまい、ニートやフリーターの増加につながったと言われています。そこで、早いうちから職業について理解を深めるとともに、自分の将来の生き方を考えさせようという「キャリア教育」が叫ばれるようになりました。
将来の夢が見えてくると、自分の目標が明確になり、公立中高一貫校の受検への意欲もわいてくるはずです。もし、お子さまが「なりたい職業がない」「自分の将来や夢にイメージを抱けない」という場合は、保護者のかたの職場や職場の行事にお子さまを連れて行く、本やインターネットで興味のある仕事について調べるなどして、お子さまが「働くこと」に触れる機会を増やしましょう。学校の先生や近所の大人に仕事についてインタビューし、記事にまとめれば、適性検査で必要な「文章にまとめる力」や「メモを取る力」も身につけられます。
親子で考えてみよう
- 自分の得意なこと(好きなこと)、苦手なこと(嫌いなこと)を織り交ぜて、クラスのみんなに発表する自己紹介文を作りましょう。
- 自分の将来の夢について、その理由を含めて200字程度で書きましょう。
- 子どもの興味のある職業を挙げ、その仕事と似ている職業や、かかわる仕事にはどんな職業があるか考えてみましょう。
経済について知ろう!
「お金」は、社会や経済の仕組み、生活の成り立ちについて考えるきっかけになります。公立中高一貫校の適性検査でも、「決められた予算内で計画を立てる問題」や「税金について説明する問題」「お札に描かれている人物の名前と業績を答えさせる問題」などが出題されています。公共料金の明細書や領収書をお子さまに見せてお金の大切さや使われ方を考えたり、硬貨やお札の製造過程などについて調べたりしておくといいでしょう。お子さまと一緒に家計簿やお小遣い帳をつける、一緒に夕食の買い物に行く、というのも子どもが家計や経済について学ぶ良い機会になります。
親子でやってみよう
- 1週間分のレシートを集め、1人あたりの1週間の生活費はいくらになるか計算してみましょう。
- 500円で友達へのプレゼントを考え、なぜそのプレゼントを選んだか説明してみましょう。
- もし文房具を開発するとしたらどんなものをつくりますか。また、材料費などを考慮し、価格はいくらに設定しますか。
- お店で買った野菜や果物について、生産されて手元に届くまでの流通経路やかかわった人たちについて説明してみましょう。