算数「平面図形と比(1)」[中学受験]

問題4
図のような三角形ABC、DEF、GHIがある。点D、E、Fは三角形ABCの辺の延長上にそれぞれAB:BD=1:2、BC:CE=1:1、CA:AF=1:3となる点である。また、辺GH、HI、IGはそれぞれ点Fを通りABに平行、点Dを通りBCに平行、点Eを通りCAに平行である。

(1)三角形DEFの面積は三角形ABCの面積の何倍ですか。
(2)斜線部分の面積の和は三角形ABCの面積の何倍ですか。
図
(金蘭千里中 2008年)
<問題4 (1)の考え方と答え>
まず、三角形DEF について図をかき出してみましょう。

図

図

図

図

全部たすと、1+1+4+3+3+6=18で、三角形DEFは18です。

三角形ABCは1なので 18÷1=18倍
(答え) 18倍
<問題4 (2)の考え方と答え>
考え方としては、(1)で三角形DEFの面積が三角形ABCの何倍かわかったので、三角形GHIが三角形ABCの何倍か?…を求めればいいということですね。

問題文の中の、「点○を通り、……に平行」という条件をまだ使っていないので、ここにヒントがあるのかも? と当たりをつけて図をかいていきます。

AC と BA それぞれの延長線上に、次のように点J と 点K を付け加えます。

図

図GH、HI、IG はAB、BC、CA にそれぞれ平行だから、
四角形AKGF と 四角形CJIE は平行四辺形になっています。

だから、
図次に、三角形ABC と 三角形KBE は相似で、
BC : CE = 1 : 1 なので、EKの長さは



となりました。

三角形GHI は 三角形ABC を7倍に拡大(かくだい)したことになります。

ということは、面積比は?

三角形ABC : 三角形GHI = ( 1 × 1 ) : ( 7 × 7 ) = 1 : 49

三角形GHI の面積は、三角形ABC の49倍です。
三角形DEF の面積は、三角形ABC の18倍でしたから、
斜線部分の面積は、

49 — 18 = 31
(答え) 31倍


以上です。
4つの問題を取り上げましたが、どうでしょうか? 難しいと感じましたか? でも、「底辺比=面積比」「相似比を見つける」ことができれば、問題は解ける…ということもわかってもらえたと思います。今後、きみが他の「平面図形と比」の問題に取り組むときは、

    ・「底辺比=面積比」
    ・「相似比を見つける」


これらのことを最初に思い出して(問題の横に書いてもいいぐらいです)、落ち着いて考えてみてね。


合格総理大臣 ミスター・ツカムでした。

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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