「学校の特色」はどうやってつくられる?[中学受験]

ご両親がどんな学校をよいと考えているか、あるいはお子さまがどんな学校に向いていると考えているのか、その手掛かりになるのが「学校の特色」ではないか、と思います。
この特色には、その成り立ちやプロフィールからくるもの、学校が特に力を入れているものの二つがあり、相互に補強しあっています。学校が意識している特色とは別に、いわゆる偏差値による生徒の様子の違い、という特色もあります。これは先生の授業の態度、学校のシステムなどにも影響しますから見落とせません。

まず意識化された特色のうち、プロフィールからくるものに少し触れておきます。学校索引にある男子・女子・共学の別と、系列の小・中・高・大の有無、宗教系かどうか、なかでもキリスト教系か伝統系(仏教・儒教・神道系)か、これらのどこに入るかによって、生徒及び学校文化が相当に違います。

さらに学校が何に力を入れているか、あるいは何に力を入れていないか、という点ですが、前者はわかりやすいのですが、後者がわかりにくいものです。物理的に週何時間あるか、という点で言うと、主要教科+英語は各5時間は欲しいところです。が、多くてもつまらなければマイナスですから、質の評判も聞きたいところです。特に中学校はその教科を好きにさせてくれる工夫が大切です。なかでも英語がそうです。なお、特色が「得意であること」ではなく、「得意にさせてくれるか」どうかである点をよく注意しましょう。多くは好きな人得意な人にとって居心地がよい、ということが多いものです。それならそれで割り切って考えましょう。教師の質は属人的であるケースがほとんどですから先輩の評判が聞けるとさらによいですね。

入口の偏差値の違いは、やはり少なくありません。それ自体が問題ではなく、その能力に応じた指導をしてくれ、能力をUPさせる効果を出しているかどうかが問題なのです。

ただし、やり方はリベラルとスパルタがあります。学校全体がそのどちらかのムードであるケースと特定の教科だけがそうであるケースがあります。また、成績のつけ方とフォローは要注意。

ただ、いずれの場合もポイントは「思春期」を預かる教育機関という点です。この時期は悩み多きころで、特に父母との葛藤を感じる時期です。「いじめ」は激しくなりがちであり、逸脱行動も起こりがちなものです。
学校との信頼関係が、そこでは大切になりますから、特色が好みに合うことが第一歩です。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

お子さまに関するお悩みを持つ
保護者のかたへ

  • がんばっているのに成績が伸びない
  • 反抗期の子どもの接し方に悩んでいる
  • 自発的に勉強をやってくれない

このようなお悩みを持つ保護者のかたは多いのではないでしょうか?

\そんな保護者のかたにおすすめなのが/
まなびの手帳ロゴ ベネッセ教育情報サイト公式アプリ 教育情報まなびの手帳

お子さまの年齢、地域、時期別に最適な教育情報を配信しています!

そのほかにも、学習タイプ診断や無料動画など、アプリ限定のサービスが満載です。

ぜひ一度チェックしてみてください。

子育て・教育Q&A