2009/04/23
「読解力」を育てる総合教育力の向上にむけて—学力向上のための基本調査2006より
報告書の概要
概要
2006年2月に実施した「PISA型読解力」の調査と、同時実施の教科学力・学びの基礎力・社会的実践力(生きる力)の調査結果との相互関係、ならびに「読解力」向上に関わる学校の取り組み、教師の指導、および家庭での働きかけの調査結果との相互関係の分析の最終報告です。「読解力」は総合的な学力指標であるという仮説のもと、「読解力を育てる取り組みの構造モデル」を提唱・検証し、今後の「読解力」向上の取り組みの具体的な指針を提供しています。
実践事例を紹介する章では、「読解力」育成の先進的な取り組みを行っている学校の事例とともに、北川達夫氏(日本教育大学院大学客員教授)による「読解力世界一」のフィンランドの読解教育に関するレポートも寄稿されています。
調査時期
2006年2月中旬~3月初旬
調査対象
小学5年生、中学2年生 計約5,700名(計71校)
校長・教諭 計約1,500名
児童・生徒の保護者 計約4,100名
校長・教諭 計約1,500名
児童・生徒の保護者 計約4,100名
調査報告書の目次・詳細
※プロフィールは『「読解力」を育てる総合教育力の向上にむけて—「学力向上のための基本調査2006」より』2007年4月発刊時のものを記載しています。
第1章 子どもの「読解力」を育てる教育を創造する
大阪教育大学教授 田中博之
はじめに
1-1 今、なぜ「読解力」なのか
1-2 OECD の「PISA 型読解力」が提起する総合的な学力観
1-3 文部科学省の「読解力」モデルと日本の教育課題の分析
1-4 総合学力としての「読解力」の構想
1-5 「読解力」を育てる総合教育力の課題
1-6 「学力向上のための基本調査2006」の基本仮説
大阪教育大学教授 田中博之
はじめに
1-1 今、なぜ「読解力」なのか
1-2 OECD の「PISA 型読解力」が提起する総合的な学力観
1-3 文部科学省の「読解力」モデルと日本の教育課題の分析
1-4 総合学力としての「読解力」の構想
1-5 「読解力」を育てる総合教育力の課題
1-6 「学力向上のための基本調査2006」の基本仮説
第2章 「読解力」を育てる取り組みの構造モデルの提唱
2-1 「読解力」向上の取り組みに関する構造モデルの構築と検証
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中勇作
2-1 「読解力」向上の取り組みに関する構造モデルの構築と検証
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中勇作
2-2 「読解力」&各教科学力の測定問題の設計と実施結果
(株)ベネッセコーポレーション 小中学校事業部 小沢香里
(株)ベネッセコーポレーション 小中学校事業部 小沢香里
2-3 教師の「読解力」向上の取り組み状況
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
2-4 校長の「読解力」向上への取り組み・働きかけ状況
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
2-5 保護者による「学校評価」と、「家庭の教育力」発揮の状況
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
ベネッセ教育研究開発センター 小林 洋
第3章 「読解力」と教科学力、「学びの基礎力」「社会的実践力」との関係
3-1 「読解力」と教科学力の関係
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中勇作
3-1 「読解力」と教科学力の関係
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中勇作
3-2 「読解力」と「学びの基礎力」「社会的実践力」との関係
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
第4章 「読解力」と教師・学校・保護者の働きかけとの関係
4-1 教師の指導状況と子どもの「読解力」
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中 勇作
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
「読解力」をテーマにした「授業研究の活性化」を
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
4-1 教師の指導状況と子どもの「読解力」
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中 勇作
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
「読解力」をテーマにした「授業研究の活性化」を
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
4-2 学校組織としての取り組みと子どもの「読解力」
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中 勇作
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
自己の考え方を表明し合い、相互に合意を形成していく学校組織へ
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
ベネッセ教育研究開発センター主任研究員 田中 勇作
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
自己の考え方を表明し合い、相互に合意を形成していく学校組織へ
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
4-3 「家庭の教育力」と子どもの「読解力」との関係
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
教育力の項目リストとデータを保護者とともに子どもへの働きかけに生かす
大阪府守口市立八雲小学校 重松昭生
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
教育力の項目リストとデータを保護者とともに子どもへの働きかけに生かす
大阪府守口市立八雲小学校 重松昭生
4-4 「総合教育力」構築の大切さ
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
家庭と連携した「読解力」向上の取り組み
東京都北区立赤羽小学校長 岩津泰彦
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
『本節のテーマとデータ・分析を受けて』
家庭と連携した「読解力」向上の取り組み
東京都北区立赤羽小学校長 岩津泰彦
special view 「読解力」向上と読書との関係
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
ベネッセ教育研究開発センター 小林洋
第5章 「読解力」向上への総合教育力向上の取り組み-実践編
5-1 論理的読解力を育てる『読解メソッド』の取り組み
京都市立御所南小学校 藤本鈴香
5-1 論理的読解力を育てる『読解メソッド』の取り組み
京都市立御所南小学校 藤本鈴香
5-2 新潟大学教育人間科学部附属新潟中学校における「読解力」向上の取り組み
新潟大学教育人間科学部附属新潟中学校研究主任 倉澤秀典
新潟大学教育人間科学部附属新潟中学校研究主任 倉澤秀典
5-3 社会科を軸とした「読解力」育成の取り組み
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
大阪教育大学附属平野中学校 井寄芳春
Special Report フィンランドの読解教育
日本教育大学院大学客員教授 北川達夫
日本教育大学院大学客員教授 北川達夫
第6章 「読解力」向上へのトータルデザインの策定に向けて
6-1 「読解力」向上の視点から「学力向上の取り組み」を見直す
大阪教育大学教授 木原俊行
6-1 「読解力」向上の視点から「学力向上の取り組み」を見直す
大阪教育大学教授 木原俊行
6-2 「読解力」向上にむけた教育力の点検・評価
大阪教育大学教授 木原俊行
大阪教育大学教授 木原俊行
6-3 「読解力」向上に向けて校長・教育行政が果たすべき役割
大阪教育大学助教授 大野裕己
大阪教育大学助教授 大野裕己
終章 「読解力」向上のための総合学級力の育成と
「読解力向上の提言10か条」
大阪教育大学教授 田中博之
1 学力向上に不可欠な子どもの人間関係力と集団力
2 総合学級力モデルの構想と調査項目
3 総合学級力の調査結果の検討
4 総合学級力を育てる教育メソッド
5 「読解力」向上のための提言10か条
「読解力向上の提言10か条」
大阪教育大学教授 田中博之
1 学力向上に不可欠な子どもの人間関係力と集団力
2 総合学級力モデルの構想と調査項目
3 総合学級力の調査結果の検討
4 総合学級力を育てる教育メソッド
5 「読解力」向上のための提言10か条
監修者プロフィール
田中 博之
(たなか ひろゆき)
北九州市生まれ。大阪大学助手、大阪教育大学助教授を経て、現在、同大学教授。教育工学および教育方法学が専門。総合学習のカリキュラム開発、21世紀型学力の調査研究、情報教育および児童英語教育のカリキュラム・単元の開発などで、全国の小中学校の研究協力校と実践的研究に取り組んでいる。
著書に、『総合的な学習で育てる実践スキル30』(明治図書、2000年単著)、『ヒューマンネットワークをひらく情報教育』(高陵社書店、2000年編著)、『講座・総合的学習のカリキュラムデザイン(全6巻)』(明治図書、2002年編著)、など多数。
(たなか ひろゆき)
北九州市生まれ。大阪大学助手、大阪教育大学助教授を経て、現在、同大学教授。教育工学および教育方法学が専門。総合学習のカリキュラム開発、21世紀型学力の調査研究、情報教育および児童英語教育のカリキュラム・単元の開発などで、全国の小中学校の研究協力校と実践的研究に取り組んでいる。
著書に、『総合的な学習で育てる実践スキル30』(明治図書、2000年単著)、『ヒューマンネットワークをひらく情報教育』(高陵社書店、2000年編著)、『講座・総合的学習のカリキュラムデザイン(全6巻)』(明治図書、2002年編著)、など多数。
木原 俊行
(きはら としゆき)
広島県三原市生まれ。大阪大学助手、岡山大学助教授、大阪市立大学助教授を経て、大阪教育大学教授。授業改善・カリキュラム開発を通じた教師の成長に関する研究、および情報技術の利用による授業改善の研究を専門としている。
著書に、『新しい情報教育を創造する』(ミネルヴァ書房、1993年共著)、『総合的学習の授業づくりを深める』(明治図書、1999年共著)、『新しい学びをひらく総合的な学習』(ミネルヴァ書房、2002年共編著)、『授業研究と教師の成長』(日本文教出版、2004年単著)、『教師が磨き合う学校研究』(ぎょうせい、2006年単著)など多数。
(きはら としゆき)
広島県三原市生まれ。大阪大学助手、岡山大学助教授、大阪市立大学助教授を経て、大阪教育大学教授。授業改善・カリキュラム開発を通じた教師の成長に関する研究、および情報技術の利用による授業改善の研究を専門としている。
著書に、『新しい情報教育を創造する』(ミネルヴァ書房、1993年共著)、『総合的学習の授業づくりを深める』(明治図書、1999年共著)、『新しい学びをひらく総合的な学習』(ミネルヴァ書房、2002年共編著)、『授業研究と教師の成長』(日本文教出版、2004年単著)、『教師が磨き合う学校研究』(ぎょうせい、2006年単著)など多数。
大野 裕己
(おおの やすき)
福岡市生まれ。大阪教育大学講師を経て、現在、同大学助教授。学校経営学及び教育制度学を専門としている。学校評価システムや学校のビジョン形成など、自律的学校づくりの実践的研究を学校現場との協働で展開している。
著書に、『課題を克服するための総合的な学習 成功のカギ』(ぎょうせい、2002年執筆分担)、『学校のための法学』(ミネルヴァ書房、2004年執筆分担)、『スクールマネジメント』(ミネルヴァ書房、2006年執筆分担)など。
(おおの やすき)
福岡市生まれ。大阪教育大学講師を経て、現在、同大学助教授。学校経営学及び教育制度学を専門としている。学校評価システムや学校のビジョン形成など、自律的学校づくりの実践的研究を学校現場との協働で展開している。
著書に、『課題を克服するための総合的な学習 成功のカギ』(ぎょうせい、2002年執筆分担)、『学校のための法学』(ミネルヴァ書房、2004年執筆分担)、『スクールマネジメント』(ミネルヴァ書房、2006年執筆分担)など。
中間報告書(ウェブサイト上で詳細をご覧いただけます)
中間報告「学力向上のための基本調査2006」(2006年12月発刊)