小学校英語の授業やテスト、どんな内容? 成績評価で重視されるポイントは?

2020年度に全面実施された小学校の新学習指導要領では、小学5・6年生が英語を「教科」として学ぶことになりました。
保護者の方の多くは小学校で英語を学習されていないため、「中学校の授業とはどう違うのか」「成績をどのようにつけるのか」といったことが気になるかたも多いと思います。
ベネッセ教育総合研究所が2021年に小学校教員を対象に実施した調査結果をもとに、小学校英語の授業や評価について解説します。

この記事のポイント

小学校英語で重点的に行う活動は「英語を話すこと・聞くこと」

小学校の先生が英語の授業で重点的にやろうと意識していることは、「話すこと」が最も多く、次は「聞くこと」でした。

外国語の授業で、特に重点的にやろうと意識していること

※5年生と6年生担任のうち、外国語の授業を担当している人の回答のみ(415人)を分析。複数回答。

まず、英語をたくさん聞くこと(インプット)と、間違いを恐れずにどんどん話すこと(アウトプット)を重視して授業づくりをされていることがわかります。お子さまの英語の教科書を見ると、「聞くこと」「話すこと」を中心に構成されていることに気付かれるでしょう。

小学校英語の評価では「授業中の学習に取り組む態度」が重要

「教科」となると、成績(数値などによる段階的な評価)がつけられることになります。では、どのようなことが評価の材料となるのでしょうか。

外国語の評価に使われている材料

※5年生と6年生担任のうち、外国語の授業を担当している人の回答のみ(415人)を分析。複数回答。

評価というと、ペーパーテストを思い浮かべられるかもしれませんが、英語の評価に使う材料には、「授業中の様子」が圧倒的に多く挙がりました。つまり、まずは学習に取り組む態度などが重視されるといえます。わからなくても一生懸命英語を聞き続けようとしたり、うまく言えなくて身振りなどを付けながら、がんばって伝えたりする姿勢が大切になります。

次に、「市販のペーパーテスト」が挙がりました。他教科でもよく使われているプリントのテストです。ペーパーテストは、単語や文法の問題などではなく、英語の音を聞いて適切なイラストを選ぶなど、主に聞く力を評価する問題が多いようです。

半数以上の先生が実施している「パフォーマンステスト」にも注目してください。これは、先生や友達の前で発表したり、外国人の先生や友達とやり取りしている英語や態度を評価したりする実技テストです。

採点方法は、フィギュアスケートや体操などのように、見るべき観点と配点が事前に作られていて、それをもとに評価します。公正な評価が行われるように、その方法について国からガイドラインが出されています。
話す力を評価しやすいパフォーマンステストは、実施する先生が増えていくと考えられます。

出典:ベネッセ教育総合研究所「小中学校の学習指導に関する調査2021」
https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5694
参考:文部科学省 国立教育政策研究所「『指導の評価の一体化』のための学習評価に関する参考資料 小学校 外国語・外国語活動」(令和2年3月)
https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/hyouka/r020326_pri_gaikokg.pdf

英語教育の専門家 太田洋先生に聞きました!
学校の授業やテストで困らないために家庭でできること

小学校英語の授業では「聞く・話す」の指導に重点が置かれますから、「聞く・話す」に関する力や態度が評価の対象の中心にもなります。
ある場面を設定して英語の音声を聞いたり、お子さまが自分の考えや思いを伝え合ったりするコミュニケーション活動の中で、間違いを恐れずに英語を使おうとしているか、相手の話を理解しようと努めているかといった点が、重要となります。

話す力は、ペーパーテストでは測りにくいため、パフォーマンステストも行われます。
外国人の先生と1対1の状況で、設定されたテーマについて英語でやり取りをするといったような形式のテストです。パフォーマンステストでは、厳密な正確さよりも、次の3つの観点から、コミュニケーションが成り立っているかどうかを重視して評価すると考えられます。
以下は1つの例です。

  • ◎やり取りする英語の正確さ(知識・技能)
  • ◎コミュニケーションを行う目的や場面、状況に応じた適切さ(思考力・判断力・表現力等)
  • ◎コミュニケーション活動で学習に粘り強く取り組む態度(主体的に学習に取り組む態度)

小学校英語の教科書にはQRコードが付いています。学校の授業で視聴する、やり取りのアニメーションや動画なども見ることができます。
そうした素材を使いながら、ご家庭でもパフォーマンステストを想定して親子で英語のやり取りをしてみたりすると、とてもよい学習になるでしょう。テストの準備だけではなく、親子で一緒に英語を使ってみる喜びも共有できるでしょう。

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太田 洋

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