英単語の暗記が楽になる!ニガテな人向け脳科学暗記法

英語学習の壁のひとつ、「単語の暗記」。
英語では欠かせないものですが、正直大変ですよね。
「何度覚えても忘れちゃう、英単語の暗記はニガテ…」そんな人も多いと思います。
でも、安心してください。
実は、英単語の暗記は「脳をだます」ことで、グっとはかどるようになるのです。

この記事では、東京大学 教授で脳研究者の池谷 裕二先生にご監修いただき、進研ゼミおススメの脳の仕組みを使った「効率的な暗記法」を紹介します。
実践すれば、きっと効率よく暗記ができると思いますので、試してみてくださいね。

そもそも、脳は「忘れる方が得意」な存在!

英単語の暗記がニガテな人に、伝えたい事実が1つあります。
そもそも、「脳は忘れる方が得意」ということです。

脳には毎日たくさんの情報が入ってくるため、不要な情報は忘れる仕組みになっています。
忘れるのは自然なことで、自分を責める必要は、まったくないのです。
では、忘れるのが得意な脳が、覚えておける情報とは何か。
ずばり「生きるのに大切な情報」です。
どんなに忙しくても、ご飯を食べたり、トイレに行ったり…を忘れることは、ほとんどないですよね。
だから、英単語を覚えたければ、脳をだまして「この情報は生きるのに大切だ!」と思い込ませればいいのです。

脳が「生きるのに大切だ」と判断する情報とは、すなわち、「何度も思い出す情報」です。
「何度も思い出す⇒生きるのに大事な情報だと脳が思う⇒覚える」
そんな脳の仕組みをうまく使えば、英単語の暗記は実は難しくないんですよ。
記憶力は、才能ではないのです。

【英単語の暗記法】アウトプットの回数がカギ。「一回覚えたら一回思い出す」をしよう!

では実際に、覚えた単語を定着させる、いい「暗記サイクル」を紹介します。
暗記サイクルとは、「インプット」と「アウトプット」を、くり返すことです。
インプットとは、英単語の音を聞き定着させ、つづりを書いたり見たりして覚えること。
アウトプットとは、覚えた英単語のつづりを思い出すことです。

いいサイクルは、「一回覚えて一回テスト」のくり返しです。
インプットした単語を思い出す、「アウトプット」の回数が増えるからです。

実は、この「思い出す(=アウトプット)」をしている時間がとても大切なんです。
「こんなに思い出そうとするなら、この情報は生きるのに大切だ」と脳に勘違いさせることができるからです。

例えば、play(遊ぶ)という単語を覚えたとします。
そのあとテストをすると、
「うーん、plの次はa?それともiだったかな…?」
初めは記憶があいまいで、思い出すのが難しいこともあります。
でも、それでいいんです。
正しい「play」という単語を、再度見て確認したとき。
脳は「思い出そうとしたからには、『play』は大事なんだ!覚えておこう!」と覚えてくれるのです。
「思い出せなかった」という失敗が、記憶を正確に強くしてくれます。
初めはあいまいでも、「一回覚えて一回テスト」をくり返すと、結果として長期的な記憶として定着するのです。

逆に、見ながらひたすら単語を書く方法はアウトプット(=思い出す)がないので、非効率になりがちです。
暗記はインプットだけではなく、アウトプットの回数も重要なんですよ。
一回目より二回目、二回目より三回目というように、覚えている単語が増えていくと思うので、ぜひ試してくださいね。

<「進研ゼミ」を受講している中学生の勉強法>
★テスト範囲の単語を数回覚えたら単語テスト。
間違えたところは書き直して、再度テストをしています。

【英単語の暗記法】覚えた単語も1か月に1度、定期的に「思い出し」をせよ!

英単語をずっと覚えておくには、覚えた単語も1か月に1度は復習することが大切です。
覚えたと思って放っておくと、脳は「放置されている=いらない情報」とみなし、捨ててしまうからです。

脳には一瞬の間でも、膨大な量の情報が入ってきています。
例えば、周囲の人の声、目の前に見えているもの、服の肌触りや重さ、においなどもそうですね。
もしそれらを漏れなく全て記憶すると、脳は5分でパンクすると言われています。
なので、脳は保管すべき情報かいらない情報かを選別し、いらない情報を捨てます。

捨てられるまでの期間は、どんなに長くても一か月。

一か月以上放置すると完全に脳から消えてしまい、テスト直前の復習で一から覚え直さなければいけなくなってしまうのです。
道ですれ違う人の顔は忘れてしまうのに、好きなテレビ番組の曜日を覚えていられるのは、定期的に思い出しているからですね。
脳に捨てられないよう、覚えた単語も「1か月に1度」は復習してみてくださいね。

<「進研ゼミ」を受講している中学生の勉強法>
★一日に3~5個を覚える。翌日と、一週間後にプチテストをする。

【英単語の暗記法】暗記は「食事前」と「寝る前」がゴールデンタイム!

同じ暗記法でも、タイミングによって効果が違います。
暗記にとっていいタイミングは「食事前」と「寝る前」です。
人間も元をたどると動物なので、生命に関わる情報を記憶しやすいからです。

例えば、「食べること」や「歯の磨き方」はなかなか忘れませんよね。
食事前は空腹の状態なので、そのときに暗記すると単語も食事に関する、大事な情報として脳にインプットされやすく、暗記に適しています。
少し室温を下げた状態だと更に効果的です。

また、寝る前の暗記もおススメです。
睡眠には、脳に蓄えた知識を整理して使える状態にする役割があることがわかっています。
「覚えたら、忘れないうちに眠ってしまう」のがいいでしょう。
もし午後に眠くなって昼寝をする場合は、その直前に暗記をするのも効果的です。

逆に、睡眠時間を削って暗記をすることは逆効果です。
最低でも6時間は眠り、知識の定着に役立ててください。

<「ゼミ」を受講している中学生の勉強法>
夜に10個の単語を覚えて、朝にテスト。
間違えたものだけ、学校から帰ってきたらもう一度テスト…をくり返す。

英単語の暗記が楽になる!ニガテな人向け脳科学暗記法 まとめ

脳の仕組みをうまく使うことで、同じ時間で効率的に暗記ができるとお分かりいただけたでしょうか。

・一回覚えて一回テスト
・覚えた単語も1カ月に1度は復習をする
・暗記は「食事前」と「寝る前」

加えて、「思い出し」自体が脳にいい効果を与えるので、通学の電車などで思い出すことも効果的です。
ぜひ、実践してみてくださいね。

プロフィール

池谷 裕二(いけがや ゆうじ)

1970年静岡県生まれ。
日本の脳研究者。東京大学薬学部教授。
神経生理学と人工知能を専門とし、AIチップの脳移植により新たな知能の開拓を目指している。
脳科学の知見を紹介する一般向けの著作も書いている。

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