水着を着るのが嫌だから?水泳の授業が「楽しみではない」中高生は27.5%
- 教育動向
夏の体育の授業といえば、水泳。夏の授業のハイライトではあるものの、コロナ禍での実施状況や、子どもたちの水泳の授業に対する気持ちはどうなっているでしょうか。
全国の小学生・中学生・高校生のお子さまをお持ちの保護者のかたに聞いてみました。
■調査概要
調査地域:全国
調査対象:小学生・中学生・高校生のお子さまをお持ちの保護者のかた
調査期間:2022年6月17日~2022年7月1日
調査手法:WEBアンケートによるベネッセ調べ
有効回答数:1,983名
86%の学校でプールの授業を実施!
プールの授業が既に始まっている小中高は62%。これから始まる予定の24%を加えると、86%の学校で、プールの授業があるようです。コロナ禍で感染予防対策に工夫をしながら、プールの授業が実施されているものと思われます。
小中高別に実施状況を見てみると、小学校では90.8%であるものの、中学校では80.7%、高校では59.7%に。学年が上になるほど、実施状況は少なくなっているようです。
プール実施+実施予定
小学校 | 90.8% |
中学校 | 80.7% |
高校 | 59.7% |
全体 | 86.0% |
感染予防のための工夫も
学校での水泳の授業の実施に当たっては、コロナの感染予防の観点から次のような工夫がこらされているようです。
- ● 感染対策で、低学年のみ3回実施。(小2・神奈川県)
- ● 5年生と6年生だけ。1年生から4年生はなし。(小3・神奈川県)
- ● 1時間につき2学級のみという制限と、プールサイドでは番号が記載された場所を守るなど、細かいルールをもうけて3年ぶりのプールです。(小4/小6・岐阜県)
学年を絞ったり、距離を保つルールを設けたりして、密を避けているようです。
小学生は81.2%が楽しみにしている一方、中高生は27.5%が楽しみではない!?
子どもたちの学校のプールへの気持ちは、学年ごとに違いがあるようです。小中高別にプールを「楽しんでいる」「楽しみにしている」と回答した割合は、次の通り。
- ● 小学生:81.2%
- ● 中学生:49.7%
- ● 高校生:35.7%
中学生以降は、楽しみにしている子どもの割合は半数以下となっています。
また、27.5%の中高生がプールを「楽しんでいない」「楽しみではない」と回答(中学生31%、高校生24%)。楽しみではないと感じる理由については、次のような声が寄せられていました。
- ● 肌を見られるのが苦手なようです。(中2・宮城県)
- ● 髪型が崩れるから嫌がっています。(中2・埼玉県)
- ● 水着を着るのが嫌なようです。男子と一緒なのが嫌なようです。(中3・愛知県)
- ● 日焼けを気にしている。休み時間に余裕がない(休み時間だけで移動更衣するのが大変)。休む際、男性教諭に「生理中」と言わなければいけない。(高1・大阪府)
日焼けや髪型の崩れ、着替えの手間に加え、水着になることへの抵抗感を示す声が多くあがっていました。
子どもの水着への抵抗感を減らすデザインの水着も登場
最近は、水着への抵抗感を軽減できる新しいデザインの水着も登場しています。思春期に気になる肌の露出や体型カバー、ジェンダーレスへの配慮がなされたもので、次のようなものが出されています。
- ● 袖の長いもの
- ● ハーフパンツなど丈の長いもの
- ● スカート型のもの
- ● 体型を拾いづらいゆったりしたもの
- ● 男女の区別のないもの
保護者の時代のスクール水着とは異なるものですが、保護者からは概ね好意的な声があがっているようです。
- ● 女の子の水着はセパレート型になっていて着やすい。ハーフパンツ丈なのでいやらしさがない。(小1/小4・愛知県)
- ● 好きなデザインを着させたい。(小5・栃木県)
デザインの選択肢が広がったことで、お子さま自身で好みのものや納得のいくものを選べることが受け入れられている模様。そのことにより、余計なことを気にせず、プールの授業に集中できるというメリットもありそうですね。
まとめ & 実践 TIPS
コロナ感染予防や、新しい水着のデザインの登場と、保護者の時代とは様変わりしている学校のプール授業。保護者自身のプール授業の思い出も共有しながら、お子さまの学校のプールの様子や、お子さまの気持ちについて聞いてみるのもいいですね。
【関連アンケート】
学校でプールは始まりましたか? お子さまは楽しみにしているようですか?
最近のスクール水着のデザイン、どう感じますか?
- 教育動向