国語の長文読解をニガテにしない!テストで文章を早く正確に読む方法とは?

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お子さまが小学校高学年になって、文章の読解が難しくなったな……と感じられたことはありませんか?
授業やテストなどの文章は、学年が上がるにつれて長くなり、構成なども難しくなっていきます。

漫然と目で追っていても内容がとらえにくい高学年の文章で長文読解がニガテにならないように、読解の際に意識するとよいことをお伝えします。

この記事のポイント

物語文は、《どう変わったか》を中心に
文章の中から《証拠》を探すことが大切

小学校高学年で扱われる物語文では、登場人物が何らかの出来事を経て心情などが変化するものが多いのです。
ですから、物語文の展開をとらえるために、
「はじめは○○だった登場人物が、△△の出来事によって、□□になった。」
がおさえられるように、《クライマックスの前後》に注目していきましょう。

また、高学年の文章では、「うれしい」「悲しい」などの気持ちを直接表す表現は激減します。
文章の中にある行動や様子の描写から、登場人物の心情を的確にとらえることが重要なのです。

そのためには、探偵のようなイメージで取り組むとよいでしょう。
テストの出題は、必ず文章の中に根拠があるように設計されています。
ですから、気になる表現に印をつけていき、それらを集めて《謎解き》をするのです。
謎が解けたり伏線に気付けたりしたら、うれしい成功体験になるはずです。

  • ・物語のクライマックスの前後をとらえる。
    「はじめは○○だった登場人物が、△△の出来事によって、□□になった。」
  • ・文章の中に必ずある《謎を解く証拠》を集める。
  • ・高学年で読む文章は、行動や情景の描写から心情を読み取る必要がある。

説明文は、《要旨》をとらえることが目標!

各段落の要点をとらえてきた中学年から一段上がって、高学年の説明文では、要旨をとらえることが大きな目標になります。
「要旨」とは、《文章全体を通して筆者が読者に伝えたいこと》です。
これがどこに書かれているかをとらえるには、《説明文のパターン》を頭に置いて読むとよいと思います。

説明文のパターン
 1.時間や事柄の順に沿って書かれている
 2.頭括型(筆者の主張が前のほうにある)
 3.尾括型(筆者の主張が後ろのほうにある)
 4.双括型(筆者の主張が、前と後ろにある)

また、筆者は自分の主張を読者に説得力を持って訴えるために、具体例やときには反論の想定などを入れ込んで記述します。
主張とこれらとを区別するためには、「接続表現」に注目するのが有効です。

「たとえば」「なぜなら」「これらのことから」「ところが」など、接続表現が出てきたら丸で囲むなどしながら読み進めていくと、どこが筆者の意見で、どこが意見を支える具体例や事実なのかなどが明確になり、要旨をとらえやすくなります。

  • ・説明文のパターンを意識し、筆者の主張がどこにあるかをとらえる。
  • ・接続表現に注目して、筆者の主張とそれを支える具体例や事実をとらえる。

テストでは、問題を先に見るのも手!

テストのときには、短い時間で長い文章を読むことが特に必要になります。
「時間が足りない!」と、あわててしまわないように、先に問題を見るのも有効です。
なぜなら、どんなことが問われるのかを頭に置いて文章を読むと、ざっと読めばよいところと詳しく読むべきところの見通しが持てるようになるからです。

また、文章に印をつけながら読むのも有効です。
むやみに時間をかけたり、何度も文章を行ったり来たりすることをなくすために、文章中の大切な言葉や段落冒頭の「たとえば」「ところで」「最後に」などの言葉に印をつけながら読んでいくと、早く正確に、文章の内容や構造をとらえられるようになるでしょう。

  • ・テストでは問題を先に見て、見通しを持つ。
  • ・文章中の大切な言葉や「接続表現」などに印をつけながら読む。

まとめ & 実践 TIPS

文章を意識しながら読む、手を動かしながら読むことで、読解力は伸びていきます。
叙述の面白さに気付き、自分はそれに対してどう思うかなどを考えていけるようになると、国語という教科を離れて、さまざまな情報を理解し主体的に考えることのできる力が伸びていくことでしょう。

株式会社プランディット 国語課 山内(やまうち)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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