国語の読解問題が苦手な小学生 読解力をアップするには?
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国語の読解問題は、本文の中に答えがあります。それを探せばよいのです。「きちんと読む」ことができて「答えの探し方」がわかれば読解力はアップするはずなので、その方法をご紹介したいと思います。
(赤ペン先生 吉田)
「読んでもわからなそう」と思って読むとわからない?!
私は機械音痴なので、その類いの説明書を読むのが苦手です。読んでもわからなくて、子どもに聞くと、「ここに書いてあるじゃない。ちゃんと読んでないからでしょ!」と、かつて私が子どもに投げかけたような言葉がブーメランのように返ってきます。私はシュンとなります。
きっと、「嫌だな。読みたくないな。読んでもわからなそう」と頭のどこかで思いながらイヤイヤ読んでいるのでしょう。きちんと読んでおらず、読みとばしているところが多いのだと思います。だから、読んでもわからないのです。
読解問題が苦手なお子さまも、きっと頭の中は、「説明書を読み取れない」私と同じ状態なのだと思います。
「できない」「わからない」というマイナスのイメージを取り除く
「できない」「わからない」という気持ちがあると、文章を目の前にするだけで、脳がシャットダウンしてしまい、内容が頭に入ってこない状態になります。それを改善するためには、まず、お子さまが興味がある題材を選んだり、簡単にできそうな問題で練習するのがよいと思います。
「これならできる!」と思える問題なら、脳が受け入れている状態なので、内容もすうっと頭に入ってきます。そして、「声に出して読む」ことを実践してください。「きちんと読む」ためには、音読はとても重要です。
「答えの探し方」に慣れる
「読む」という作業がしっかりできれば、半分以上は、読解ができたようなものです。あとは、「答えを探す」だけです。「答え」は、本文中の「問題文と同じような文」の近くにあることが多いです。学年が進むにつれて、そうとは限らない問題も出てきますが、3、4年生でしたら、「問題文と同じような文」の近くに隠れていることが多いはずです。
まず、「文章から問題の文と同じようなことが書いてある文を見つけてごらん」とヒントを与えます。見つけたらそこに線を引くように促します。その時点で、答えがわかるお子さまもいると思いますが、わからないようであれば、「線を引いたところの前後をもう一度よく読んでごらん。そこに答えがあるよ」と声かけをします。また、説明文などでは、「このように」や「では」などに注目しながら読むことをアドバイスするのもよいと思います。見事正解できたら、「すごい!すごい!よくできるじゃない!」と大いにほめます。
似た問題や同じ問題をくり返しやる
かなり昔になりますが、私が中学生のとき、成績が学年で1番だった子は、いろいろな問題集をやるのではなく、一冊の問題集をくり返しやっていました。(のちにその友達は京都大学に合格しました。)
「同じ問題に取り組む」ことに対しては賛否両論ありますが、「解くコツをつかむ」という意味では、私は効果があると思います。何より、脳に「できる」と思わせることが大切です。
まとめ & 実践 TIPS
きちんと文章を読んで、「問題が解けた!」という体験をたくさん積めば自信がつきます。「読めばできる」ことを知れば、「きちんと読む」ようになります。「できる」とおもしろくなるので、「やりたくない」という感情が薄れ、「やろう!」という前向きな気持ちになれます。よいサイクルができてきます。
また、読解力をアップするためには、並行して、「本を読む習慣をつける」ことも欠かせません。図鑑でも、絵本でも、はじめは、何でもよいと思います。お子さまが、好きな本、興味がある本であることが重要です。子どもにはスポンジのような吸収力があります。本を読むことで、自然と「語彙力」や「想像力」が身についてきます。言葉の意味がわかるようになり、想像力がはたらくようになると、「この文章には何が書いてあるか」という全体像をつかめるようになります。それが「読解力」につながっていきます。
出典:
国語の読解の問題の出来が問題文によって左右されやすく、選択問題にひっかかりやすい[中学受験合格言コラム]
https://benesse.jp/juken/201401/20140127-1.html
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