国語の記述力を伸ばす4ステップとは?

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小学校高学年の国語では、長い文章を読み、内容をしっかり読み取れているかを問う記述問題が出されることがあります。
記述問題となると、どう書いてよいのかわからず手が止まってしまったり、何とか書けるけれど惜しい間違いで減点されてしまったりするお子さまも多いのではないでしょうか。

また、そのようなお子さまに対して、どのようにサポートすればよいのかわからず困っているおうちのかたもいらっしゃるのではないかと思います。
そこで今回は、小学校高学年のお子さまが国語の記述力を伸ばすためのポイントを、問題を解く際の手順に沿って4つのステップでご紹介します。

この記事のポイント

ステップ1 何を問われているか、どのあたりに書かれているかを確認!

まずは、問題で何を問われているのかを確認します。
「理由」なのか、「様子」なのか、「事柄」なのか、「主張」なのかなどをつかみます。
次に、それはどのあたりに書かれているかを探します。
国語の問題では、答えとなる内容が本文中にあることがほとんどです。
傍線が引かれていたり、記述の際に指定の語があったりする場合には、その周辺に答えがあることが多いです。

まずは傍線が引かれている前後の2行をよく読んでみて、そこで見つからなければ同じ段落内を探すようにしましょう。
それでも見つからない場合は、前後の段落まで範囲を広げてみましょう。
そして「大体このあたりだな」という場所を見つけたら、その場所に大きく〇をつけるなど、印をつけておきましょう。

何が問われていて、答えになりそうな部分がどこに書かれているかがわかる、というのが最初のステップです。

  • ・何を問われているのか、どのあたりに書かれているかを確認する
  • ・見つけたら大きく印をつけておく

ステップ2 どんな要素を書くかを決める!

答えになりそうな部分を見つけられたら、いきなり解答用紙に答えを書き始めるのではなく、その中からどんな要素を書くかを決めます。
問われていることにつながりそうな箇所やキーワードになる言葉を見つけたら、その部分に小さな○印をつけましょう。
ステップ1でつけた大きな○印の中から答えとなる要素を絞り込んでいくイメージです。

記述問題の採点は、答えとなる要素が足りていないと減点になります。
また、選ぶ要素が多すぎると指定字数をオーバーしてしまうので、書く前にどんな要素を書くか決めるのはとても大切なポイントです。

  • ・いきなり解答を書かない
  • ・書く要素を絞り込む

ステップ3 問いに対応するように答えを書く!

次に、ステップ2で書くと決めた要素を入れながら、問いに対応するように答えを書きます。
指定の字数によって、ステップ2で絞り込んだ要素をどのくらいのボリュームでつなげるかを考えます。
少ない文字数で端的にまとめる場合は、ステップ2で決めた要素をできるだけ短い形でつなげます。
反対に、文字数が多い場合は、ステップ2で決めた要素の前後も見ながら、肉づけをしてつなげていきます。

書く際には、文末表現に要注意です。「どんな様子でしたか」と問われていたら「~な様子」、「理由を答えなさい」なら「~から」など、必ず文末表現を問いと揃えるようにしましょう。
揃っていない場合、減点対象になることがあります。
また、最後に必ず書いた文章を見直しましょう。
文章のつながりはおかしくないか、誤字はないか、指定字数や指定語句などの条件を満たしているかを最終チェックします。

  • ・指定字数に合うように要素をつなげる
  • ・問いに対応するように文末表現を揃える
  • ・最後に必ず見直しをする

ステップ4 模範解答と比べてみる!

最後のステップでは、問題を解き終わったあと(またはテストが返ってきたあと)、模範解答と解答を見比べてみましょう。
その際、これまで紹介したステップごとに見直しをしていくことをおすすめします。

まず、探す場所は適切だったか。
次に、書く要素は適切だったか。

模範解答を見て、答えの要素に〇をつけてみましょう。
もし不足している要素があれば、解答のどこに盛り込むことができたかを確認します。
最後に、文末表現や誤字などのケアレスミスはなかったかを確認しましょう。

  • ・要素が合っているかを確認する
  • ・要素が不足している場合はどこに入れられたかを振り返る

まとめ & 実践 TIPS

記述問題が苦手なお子さまは多いかと思います。なぜなら、必要な情報を選びとり、自分の言葉でつないで再構築することを頭の中だけで行うとしたら、かなり高度な思考をする必要があるからです。頭の中だけで考えていきなり完璧に書くことは難しいので、今回ご紹介したステップに沿って、問題を解く際の思考の段階を整理し、どこまでできているか、どこが苦手なのかを確認することで、記述力を伸ばしてください。

株式会社プランディット 国語課 寺本(てらもと)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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