全国15,000人の中学生が参加した「直島オンラインアート体験学習」 アートを通して学ぶ3つの力とは?
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2021年8月28日、進研ゼミ中学講座の会員を対象に体験学習が実施されました。その名も「直島オンラインアート体験学習」です。体験学習をオンラインで疑似体験できる斬新なツアーには、全国から15,000人以上の中学生が参加。約1時間という短い時間でしたが、楽しい時間を過ごせたようです。一体どんな内容だったのでしょうか?
自宅からでもリアルな体験とまなびを伝えたい
コロナ禍の夏休み。友達と遊んだり家族と旅行に行ったりすることもあまりできなかったのではないでしょうか。学校の修学旅行も中止・延期となり、いろんな場所でいろんな体験をするという機会は減りつつあります。
そんな中学生を対象に行われたのが「直島オンラインアート体験学習」です。瀬戸内を舞台に活動を展開しているベネッセアートサイト直島の美術館やアート作品を巡ることにより、いろんなことに興味を持ち、さまざまなことを学んでほしい。そして、率直に感じたことを大切にし、新しい自分を見つけていってほしいという思いから企画されました。チャット機能で参加しながら、まるで現地にいるような感覚で体験学習を楽しむこともできたようです。
それでは、どんなストーリーだったのかその内容をちょっとだけご紹介します。
「直島オンラインアート体験学習」のストーリー
さまざまなアートで溢れる「直島」を巡る
舞台は、アートの島といわれる直島。進研ゼミ中学講座のバーチャルキャラクター「なるり」と、ガイドの藤原さんと共に、島の各地を巡りました。
有名作家さんの斬新で壮大な作品だけでなく、島民が参加・制作したもの、学生が手掛けたものなど、島にはさまざまなアートがあります。島の自然とアートや建築が融合している景色は、画面越しに見ていてもワクワク。「いつかは本物を見てみたい」と思った中学生も多かったのではないでしょうか。
ミッションクリアで「なるり」の記憶を取り戻せ!
ツアー先へのワープ中に記憶を失ってしまったなるり。どうやら、直島にある3つの宝箱を見つけてミッションをクリアすると記憶が戻るようです。ガイドの藤原さんと一緒にアートに触れながら、なるりのために参加者全員でミッションクリアを目指しました。
元気いっぱいでパワーあふれるなるりは、アートを見ても「ボロボロ」「これがアート?」など率直な感想を持つことが多く、見ていてドキッとすることもありました。ただ、そんな素直ななるりの感想をきっかけに「私もそう思った」「自分はこう思う」と参加者も素直にコメントできたようです。そのおかげで、普段は馴染みのない難しいアートにも親しみを感じました。
新しい自分に出会える「3つの力」
宝箱を開けるためにはミッションをクリアする必要があります。そのために必要なのが、「常識にとらわれない力」「自分の感じたことを大事にする力」「やってみる勇気」の3つの力です。
「常識にとらわれない力」は草間彌生さんの作品から教わりました。「南瓜」という作品は、タイトルを意識せずに鑑賞してみると、本物のかぼちゃとは異なる点も多くあることに気づきます。そういったものの名前や常識にとらわれずに自分だけの正解を見つけることで、新しい考えに出会えるようになるのです。
李禹煥美術館の屋外エリアでは、クイズに答えるため色んな角度から作品を鑑賞してみると、瀬戸内の景観にも目を向けるきっかけになったり、見る角度によって作品の印象が変わったりします。作品の見方や解釈に正解はなく、自分が感じたことを言葉にしたり、どこからそう思ったかを考えたりすることで、自分なりの答えを見つけることができるのではないでしょうか。これこそが、「自分の感じたことを大事にする力」です。シンプルな作品は人それぞれ感想も考えも違いますが、それぞれ違う自分だけの考えを大切にすることが大事だと教わりました。
最後に訪れたのは、建物全体がアートになっている大竹伸朗さんの作品「はいしゃ」。ここで学んだのは「やってみる勇気」です。自分が好きなものを組み合わせてみたり、やってみたいことに思い切って挑戦してみると、新しく生まれるものがあるかもしれません。その勇気は、大きな建物を丸ごとアートにしてしまうほどのパワーを持っているのですね。
全国15,000人以上の中学生が参加!参加者の声をご紹介
参加した中学生は、どんな感想を持ったのでしょうか? いくつか抜粋してご紹介します。
・実際に直島に行った気分になりました。夏のいい思い出にもなりました。そして常識にとらわれないこと、自分の考えを大切にすること、とにかくやってみること、この3つをこれから大切にしたいです。
・アートは様々なものがあるんだということを知りました。今回見たアートは常識にとらわれおらず、好きな様に思ったことをそのまま作っていたことを知ったので、僕も常識にとらわれず、思ったことを積極的にやっていこうと思いました。
・直島には、行ったことがないけれど、今回の企画でアートについて楽しく知れたので良かったです。いつか行ってみたいなと思いました。
・あんなに小さな島に、たくさんの芸術があり、びっくりです。コロナがおさまったら行きたいです
・直島のアート作品を通してアートのすばらしさ、それを通した思想の自由や他の意見にとらわれない自由性など、たくさんの事を学び、またそこからこれからの創作人生の自身にもなったので、とても良い体験となりました。
「夏休みの思い出になった」「アートのすばらしさを感じた」「直島に行ってみたい」という感想だけでなく、「3つの力を大切にしていきたい」など、これからのやる気に満ち溢れた声もありました。自宅にいながらも、さまざまなことが体験できた今回のイベント。コメントで参加しながらその場にいるような気分になれたのもよかったのではないでしょうか。
まとめ & 実践 TIPS
今回の「直島オンラインアート体験学習」で学んだ3つの力は、学校生活を楽しくするためだけのものではありません。変化の大きいこれからの時代に、必ず役に立つものです。参加した中学生は、それぞれにいろんな考えや感想を持ってツアーを終えたのではないでしょうか。新学期も新たな気持ちで迎えられたかもしれませんね。
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