歴史の自由研究におすすめのテーマと調べるポイント5つ|まとめ方のコツとは

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この記事では、自由研究の題材に歴史を選んだときのテーマの決め方や、調べ方、まとめ方のコツを紹介します。歴史を深掘りするための視点や、アプローチの仕方を学ぶことで、歴史への理解はグンと深まるはずです。また、因果関係をおさえた調査をしていくことで論理的思考力も磨いていけるでしょう。長期休みのチャレンジとして、ぜひ取り組んでみてください。

この記事のポイント

自由研究のテーマを歴史としたときの調べ方のコツ

自由研究で歴史を調べる際は、より多くの資料や文献に当たることがポイントです。なぜなら、多くの資料を参照したほうが、歴史を多角的な視点から調べられ、より深い解釈を導き出すことができるためです。

調べる対象の人物や出来事についての本はもちろん、博物館や郷土資料館などの展示も見に足を運べるとよいでしょう。直接行くことができない場合でも、インターネットで公開されている情報などが参考になる場合もあります。

また、学校の先生や、調べたい対象について詳しい人に話を聞きにいくのも良いでしょう。質問したいことをあらかじめまとめ、直接聞いてみるという経験は、自分にはない視点を手に入れることにもつながるはずです。

自由研究のテーマを歴史としたときのまとめ方のコツ

歴史の自由研究は、まとめ方にも工夫が求められます。淡々と事実をまとめるだけではなく、歴史のドラマや、情景をリアルに感じられるようなまとめ方を心がけましょう。次のようなまとめ方など参考にしてみてください。

ストーリー性を持たせた年表
出来事を羅列しただけの年表だと、淡白で無機質な印象を覚えるものです。そこで、因果関係を示したり、イラストや関連図版を入れ込んだりするなどして、トーリー性を持たせることを意識しましょう。そうすれば、歴史が点でなく線として伝わるはずです。

取り上げた時代を感じられる素材
歴史には、その時代の雰囲気や空気感があります。それらの雰囲気を感じられるような材料を盛り込むのもおすすめです。たとえば、源平合戦についてまとめるなら、平家物語絵巻のようにまとめていくといいでしょう。イラストや資料の写真を貼るのも視覚的に歴史を感じられるため、おすすめです。

歴史の自由研究におすすめのテーマと調べるポイント5つ

歴史の自由研究のテーマはどのように設定すれば良いのでしょうか。5つのテーマと調べるポイントをご紹介していきますので、テーマ選定の参考にしてください。

身近なものの歴史

身近なものの歴史をテーマにすれば、イメージもしやすいため、お子さまも興味を持って意欲的にテーマに向き合うことができるはずです。
例えば、普段何気なく使っているお金やトイレなど、身近なものがどのような歴史を持つのか、調べてみるのがおすすめです。出来事ベースで時系列で学んでいく学校の歴史の授業と違い、1つの物の歴史を紐解くというのはお子さまにとっても新鮮な体験となるでしょう。

調べるポイント

身近なものを調べるポイントとしては、過去の時代における対象物の価値や、どんなものが使われていたのかなどを調べると良いでしょう。例えばテーマをお金とするならば、現在のお金の価値と、昔使われていたお金の価値が違うことや、お金に使われていた素材や製法に着目してみましょう。

さらに、発祥や名前の由来について調べるのもおすすめです。意外な事実を発見できて、子ども自身にさらなる興味や学習意欲が湧くのではないでしょうか。

歴史上の大きな災害

歴史上の大きな災害をテーマにすると、歴史の勉強と防災教育との両方の効果が得られ、幅広い学びを得ることができます。例えば、江戸時代に起きた元禄大地震では、マグニチュード8.2の揺れと津波で大勢の死者がでました。これらの被害を受け、地震への備えがどのように進化していったかをまとめてみるのもよいでしょう。因果関係を含めて、社会の大きな変化を感じ取っていけるはずです。

調べるポイント

家屋の崩壊や死者数といった数字を調べるだけでなく、被害が大きくなった理由や、災害を受けて防災がどう変化したかまで踏まえて流れを押さええましょう。その際、本だけでなく博物館などに足を運んで資料を集めることもおすすめです。博物館の展示を見れば災害の様子について一層イメージが湧きやすくなるでしょう。

歴史上の人物

歴史上には数多くの有名人がいます。自分が好きな歴史的人物や、大河ドラマなどに取り上げられて話題になっている人物など一人をピックアップして、その人物が生きた時代を探っていけば、時代的な特徴や社会情勢などもよりリアルに感じとることができるはずです。

調べるポイント

人物年表をまとめるだけではなく、その人物にまつわる人物相関図もまとめてみましょう。そうすれば、合戦や同盟に至った経緯や背景もより具体的につかむことができるはずです。また、人物の行動には時代背景も反映されていることが多いもの。その人物が生きた当時の社会情勢も合わせて押さえておくようにしましょう。

住んでいる地域の歴史

自分が住んでいる地域や、過去に住んでいた地域、祖父母が住んでいる地域など、自分にとって身近な地域の歴史を掘り下げるのも良いでしょう。身近な地域を調査対象とすれば、博物館や資料館などの展示や文献にも多く当たれるため、よりオリジナリティのある自由研究を作成することができます。

調べるポイント

住んでいる地域の歴史を調べる際には、今の地図と昔の地図を見比べてみましょう。
昔の地図にあるものが、現在の地名にも生かされている場合もあります。また、大きな神社や城跡があった場所の近くに、現在も商店が立ち並ぶことがあります。
このように、現在の地図を昔のものに照らし合わせてみれば、当時の生活や人の流れ、物流を感じることができます。

また、資料を集める際には、地元の公民館や郷土資料館を活用するのもおすすめです。そこでしか手に入らないような、貴重な資料に出会えることでしょう。

気になる「時代」を調べる

調査対象として具体的な物や人物を選ぶのではなく、「時代」そのものをテーマにするのも良いでしょう。その時代における政治や文化、人物など多面的にとらえることで、歴史をいきいきと理解することができるはずです。そのうえで、その時代が歴史全体の中で、どのような意味を持っているか調べてみましょう。

調べるポイント

「出来事」「政治」「文化」の3点とそれぞれに関わる人物について調べていきましょう。時代について調べるとなると、つい大きな出来事をピックアップするだけになってしまいがちなものです。しかし、時代は政治や社会制度、民衆の文化などによっても形作られています。その時代全体を俯瞰的にとらえたうえで、自分が特に気になった項目について深掘りすると、研究の厚みが増すでしょう。

歴史上の有名人物をテーマとしたときの対象の決め方5つ

歴史上の有名人物を自由研究のテーマとしたとき、研究の対象人物はどのように決めれば良いのでしょうか。ここからは、歴史上の有名人物をテーマとしたときの対象の決め方を、5つご紹介していきます。

自分と似た人物を選ぶ

自分と似た人物であれば、親近感もわいて調べるのも楽しく感じるはずです。「僕はせっかちだから織田信長タイプかな」「私は、強い女性に憧れてるから北条政子に親近感を覚える」など、考え方や性格など自分を重ね合わせられる人物を選ぶと良いでしょう。

自分と似た人物であれば、思考回路や行動理由が共感でき、歴史をより身近に感じることができます。親近感を持って歴史に向き合うことができれば、ますます理解が深まり、実りのある自由研究になることでしょう。

地元で有名な人を選ぶ

地元で有名な人であれば、自宅周辺にゆかりの地と言える場所が多くあることでしょう。実際に足を運んでみるだけで、思い入れが強くなります。

また、地元の郷土資料館や記念館に行けば、対象人物に関して十分な資料を手に入れることができます。より正確で、内容の濃い情報を得ることができるのもメリットです。

なりたい人物像から選ぶ

自分がなりたい歴史上の人物像から、調査対象を決める方法もあります。例えば、武将の右腕として活躍したような、理知的な人物に憧れるのであれば、黒田官兵衛などを調査対象に選びます。

憧れの感情を持つことで調査が捗ることでしょう。さらに、憧れられる歴史上の人物は、同じように憧れを抱く人がこれまでに多くいたはずです。そのため、資料が多く見つかり、より充実した内容の自由研究を作成することができるでしょう。

歴史ドラマで好きな有名人が演じていた人物から選ぶ

歴史ドラマで好きな有名人が演じていた人物から、調査対象を決めるという方法もあります。例えば、大河ドラマなどで好きな有名人が演じた役を参考に、その人物を掘り下げていきます。

DVDやインターネット、該当する歴史ドラマのムック本など、視覚的な資料も多く見つかるため、楽しみながら調べることができるでしょう。その際、歴史ドラマでは脚色もあるため、史実との違いなどに注目してまとめるのもユニークな研究となるはずです。

好きな漫画や本などから選ぶ

最近は、歴史上の人物をモチーフにした漫画や本が多くあります。好きな漫画や本などから、調査対象の歴史上の人物を決めるのもおすすめです。好きな漫画や本が調査の入り口であれば、肩の力を抜いて自由研究に取り組めることでしょう。

また、その人物にまつわるエピソードを調べる時に、好きな漫画や本を活用すればイメージを抱きやすくなります。自由研究がより実体を帯びた作品になることでしょう。

歴史をテーマにした自由研究で主体的な学びを深めよう

自由研究は、普段の学校の勉強とは違い、子どもの興味関心を起点に学びを深めていくものです。そのため、歴史の自由研究を行う際もお子さまの興味や、好きなものと関連づけたテーマ設定を行うようにしましょう。自分の関心を起点に、さまざまな資料に当たったり、博物館に足を運んだり、専門家に話を聞いたりすることで学びを深めていく経験は、お子さまの論理的思考力や問題解決力を高めていくことにもつながるはずです。豊かな学びとするために、保護者も積極的なサポートをしていきましょう。

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