リビング学習のメリットとデメリット。効果をより上げるアイテムも活用しよう!

成績が上がることをはじめ多くのメリットがあるとされ、注目を集めている「リビング学習」という学習法があります。しかし、リビング学習にはデメリットも報告されています。
メリットとデメリットを踏まえて、リビング学習がしやすい環境をどう整えるといいのか、一緒に考えてみましょう。

リビング学習はすでにスタンダードになりつつある

ベネッセ教育総合研究所が2015年に行った「小中学生の学びに関する実態調査」によると「学校の授業以外でよく勉強する場所は?」との質問に「自分の家のリビングルーム(家族で過ごす部屋)」と答えたのは小学生が84.3%、中学生が68.7%になりました。どちらもランキングでは1位となっています。
こうしたアンケート結果から、リビング学習は、自宅学習のスタンダードのひとつになりつつあると言えるでしょう。

リビング学習の最大のメリットは成績が上がること

定着しつつあるリビング学習ですが、大きなメリットとして集中力を上げる効果がみられるということが挙げられます。
例えば騒音です。人間は音がないほど集中ができないそうです。音がない方が不自然で不安になるからです。反対にザワザワしている方が目の前のことに集中しようという気持ちも湧いてくるのです。

一方、学習以外でのメリットとしては、親子のコミュニケーションが増えることで絆が深まることが挙げられます。また保護者が勉強を教えることで、お子さまからの信頼も増していくでしょう。お子さまが勉強をどれくらい理解しているかなどがわかることに加え、子供部屋に一人でいる時間は少しですから行動も把握しやすくなります。

片付かない、ごみが出るなどリビング学習にはデメリットも

様々な方面でメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。その代表的なものはリビングが片付かないことでしょう。
整理整頓がきちんとできるお子さまであれば大丈夫ですが、「あとでやるから」と教材や勉強道具、ランドセルやカバンをそのまま放置してしまうケースもあります。ダイニングテーブルで勉強する場合、夕食の支度にも影響が出てしまいます。消しゴムのカスなど勉強の際に出てくるごみが散乱する家庭も多いかも知れません。
また、リラックスしすぎたり、テレビを観たりして勉強に身が入らなくなることも考えられます。
しかしこうしたデメリットは学習においては致命的なものではなく、本人や保護者の心持ち次第で何とかなりそうです。次の項目ではこうしたデメリットも踏まえ、より効果的にリビング学習をするためのポイントを学んでいきましょう。

リビング学習がしやすいように環境を整えてあげましょう

デメリットの一つに消しゴムのカスを挙げましたが、この対策には学習マットを活用するといいでしょう。勉強道具を広げたまま持ち運べますので、食事が用意できたときなどにも便利です。
このほかにもリビング学習をより効果的にするために揃えておくと良いアイテムをいくつか紹介しましょう。

◆勉強道具用棚
常にリビング学習するようであれば棚があると便利です。カラーボックスなど簡易なものでもいいでしょう。毎回子供部屋から勉強道具を持ち運ぼうとすると面倒になりますので、勉強を後回しにするケースもありそうです。棚があれば整理整頓ができているか保護者がチェックできますし、整理整頓ができないお子さまもリビング学習をきっかけに片付けが得意になるかも知れません。

◆ライトスタンド
リビングやダイニングは本来生活する場所ですから、ある程度の明るさは確保されていますが、ライトの位置によっては頭や手でノートに影ができることもあります。手元に集中して勉強ができるようリビング学習用のライトスタンドを用意してあげましょう。

最近ではLEDライトのものも多いですが、刺すような強い光のため目の負担が大きくなります。蛍光灯の方が長時間の勉強には向いているでしょう。ただし、蛍光灯にしてもこまかく調光機能があるものを選び、お子さまが使いやすい明るさに調節するようにしましょう。

◆踏み台
ダイニングチェアに座った際に足が床につかない場合は踏み台も必要です。足をぶらつかせると集中力が途切れますので、足をしっかりとつけられるものにしましょう。

このほか、お子さまの気を引くおもちゃや本などは置かない、テレビは消しておく、お子さまの状況に合わせて勉強しやすいように環境を整えてあげることがリビング学習のポイントです。「勉強しなさい」と常に言っているより、こうしたちょっとした工夫で成績が上がるのであれば保護者としてうれしいですよね。

プロフィール



保育士資格・幼稚園教諭免許・小学校教諭免許を保有。教育学科を卒業後、小学校・幼稚園・民間ベビーシッター会社などで教育・保育分野に携わる。

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