各地に増加中の「放課後学習教室」を上手に活用して学力アップ!

「放課後学習教室」という制度を耳にしたことはあるでしょうか。学力向上や学習習慣の定着、また放課後の有意義な居場所を作ることを目的として、小学校の教室で希望者が集まって学習などに取り組む活動を指します。名称に若干の違いはありますが、各地の自治体で導入が進んでいますので、お子さまが通う小学校で実施しているかどうかを確認してみましょう。


家庭学習がなかなか定着しないことへの対策

 学力を伸ばす鍵のひとつは、家庭学習を習慣化すること。授業で勉強した内容を家庭で復習することでしっかりと定着し、次の学習を積み上げることが可能になります。

 

しかし、小学校教員の多くは家庭学習がなかなか習慣化しないことが課題と口を揃えます。家庭ではテレビやゲームといった誘惑が多くて集中しづらいうえに、わからない内容があっても質問する人がいないことが、勉強が続きにくい大きな要因です。保護者のかたが勉強を見てあげられるといいのですが、時間が取れない場合もあるでしょうし、小学生とはいえ高学年になると難しい問題も多くて困ってしまうこともあるでしょう。こうした要因が重なって家庭学習が習慣化しないお子さまは多く、毎日家庭で学習するお子さまとの間に学力差が開いてしまう状況があります。

 

こうした課題にもとづいて「家庭で学習ができないのなら、いっそのこと、放課後や土曜日に教室で勉強をしてもらおう」という発想から生まれたのが「放課後学習教室」です。国が「放課後子ども教室推進事業」によって後押ししていることもあり、全国的に急速に広がっています。地方自治体が導入するケースが多く、実施形態に細かい違いはありますが、週1回から数回、放課後に1時間程度、希望者を集めて指導をすることが多いようです。学力に応じたプリント学習を進めたり、その日の宿題に取り組んだりと、学習内容はさまざまです。講師は教員ではなく、地域の教職経験者や教員志望の学生などが務めるのが一般的です。

 

 

少人数指導で勉強が苦手な子どもにも丁寧に指導

 「放課後学習教室」では、主に基礎学力の向上や学習習慣の定着などを目的としています。そのため、比較的少人数の環境で、理解するまで丁寧に指導し、つまずきを克服してくれます。勉強に苦手意識をもっていたり、成績が伸び悩んでいたりするお子さまにはまさに打ってつけといえるでしょう。放課後学習で「わかった!」「できた!」といった喜びを実感できれば、日頃の学習への意欲も高まるに違いありません。

 

放課後学習教室は、地域で子ども同士が集まって遊ぶ機会が減少している現状を受け、放課後の子どもの居場所づくりも視野に入れられています。そのため、勉強以外にも、読書や工作、スポーツなどを通して有意義な時間を過ごせるようにする自治体もあります。小学校が運営しているため、基本的に無料か、わずかな費用で済みますので、お子さまが通う小学校で実施している場合は積極的に参加を検討してはいかがでしょうか。

 

 

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