【世界の中学生~フランス(7)~】子育てについて聞いてみました!
世界の中学生の仲間たちの生活に密着したシリーズ。フランスのパリに住んでいる13歳、リルーさんの両親に、子育てについて質問してみました。
きちんと挨拶をすることは重要!
リルーさんとお兄さん、二人の子どもを育てる、お父さんのブノワさんとお母さんのフロさんに、子どもたちとの向き合い方について、いろいろと教えてもらいました。
——子育ての中で何を一番大切にしていますか?
家族でも、友人でも、知らない人でも、分け隔てなく、きちんと挨拶をして、正しいふるまいをすること。家族だから挨拶しない、友人だから言わなくてもいい、というのは甘えですから。知らない人に話しかけられても無視しないこと。なぜ話しかけてきたか、きちんと相手の話を聞くこと。誰かと話すとき、おどおどしたり、助け舟を求めて両親を見て対応を待ったりしないこと。とにかく相手ときちんと向き合うことが重要だと思っています。
人と人がつながるときの基本となる「挨拶」をリルーさんの両親は、大切にしています。
注意するのは、兄弟ケンカをしたとき
——どんなときにお子さまをほめますか?
親のお手伝いをしたとき。人を思いやることをしたとき。たとえばリビングが散らかっているとき、「帰る家がきれいに片付いていた方が、両親は気持ち良く快適だろうな」と感じて片付けをするなど。
——どんなときにお子さまを注意しますか?
親をからかう発言をしたとき。家族のために一生懸命働いている人をバカにするのはよくないし、相手を不快にさせることをするのはよくないことですから。身近な人をからかうと、他人もからかうようになるなど、悪い習慣になりかねないので、絶対に言わないようにさせています。
人種差別しない人になってほしい
——お子さまに一番伝えたいことは何ですか?
フランスは多人種国家ですが、白人の身分が上とか、ほかの人種が下とか、人種差別をしないこと。特に自分たちの住むパリ20区は、移民(アフリカ系黒人、北アフリカ系のアラブ人、東洋人)がたくさん住んでいます。学校にも移民系の生徒が多いけれど、ルーツが違うから接しないのではなく、ルーツが違うからこそ、その違いを知って、それぞれが大切にしている文化・習慣を学んでほしいです。偏見を持たず、自分とは違う文化から多くのことを学んで、視野を広げてほしいですね。もちろん差別されて困っている人がいたら(自分の無理のない範囲で)助けてあげてほしいと願っています。
さまざまなルーツを持つ人たちが集まるフランス。だからこそ、子どもに差別をしない人になり、自分とは違う文化から学んでほしいと願っているリルーさんの両親です。