【世界の中学生~ブラジル(8)~】あくまでも子どもの自主性を尊重する
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世界の中学生をリサーチし、お届けするシリーズ。今回は13歳リビアンさんの住むブラジルの教育方針についてご紹介します。

家庭の教育方針と日本との違いについて
学校の様子など、全体的に日本の学校より、自由さが感じられるブラジル。全体的な教育方針なども、日本とはだいぶ違いがありそうです。
ブラジルの公立学校では、毎年、教材とともに数本のボールペンを配布します。小学校低学年ごろまではノートの筆記やテストの答案に鉛筆を使用しますが、上級生になると、定期テストの回答や答案用紙に書き込む氏名、そのほかノートに教科書の問題などを写すときはボールペンで、と指導されているそうです。テストの場合は、他人が回答を書き換えるなどの不正防止、ノートの場合は、書いたことが消えてしまうのを防ぐためなのだとか。ボールペンで記入して間違えた場合は、上から横線を引いて書き直します。テストを受けるときは、ボールペンは黒色など、色が指定されることも。
また、日本との違いとして、ブラジルのお国柄といえそうなのが、大学入試や公立の中等教育機関の選抜試験のときに、国公立だけでなく私立でも、黒人の特別枠や公立学校出身の生徒枠が特別に設けられているそうです。さまざまな人種が集まる国ならではですね。
キリスト教の精神が根付いていることもあり、国が認定した公立学校が使用する教科書の最後の裏面には、全教科でブラジルの国歌が掲載されていたり、サンパウロの公立学校の事務所にはブラジルの国の宗教とされる十字架や聖書が置かれていたりするのも、ブラジル独自の教育方針のひとつといえそうです。

日本の親の考え方との違いとは?(勉強することについて)
(生計を立てるための)技術を授ける教育と人格形成教育は別と考える西洋の教育。ブラジルでも技術教育は学校、人間教育は家庭や教会など自らが社会的に属する小集団がそれぞれ分担して行われています。
よりよい人生のために学校教育も大切という意識は日本と同じですが、勉強や学習は机上に向かって努力するばかりではなく、今好きなこと、やりたいことをエンジョイすることもまた勉強のひとつという意識があるのでしょう。また、ブラジルでは、人生は決められた道のり一本しかなく、その道を外れたら他に道はないという感覚もありません。進路についても、受験や大学入試一辺倒になるということはなく、試験の結果で過度に一喜一憂するということも少ないとか。
好きな道に進んで行ってほしいという願いのもと、あくまで子どもの自主性が尊重されているようです。
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