【地球少年に聞く5】慶應大学に入学してみて。そして受験生へのメッセージ

 近頃ネットで「昆虫4万匹と暮らし、昆虫食の研究や自然と触れ合う啓蒙活動をしている」「昆虫を生で食べる」と話題を集めている、1994年生まれの慶應大学生・篠原祐太氏。そのほかにも、学生支援関連事業に携わった経験をもつなどアクティブに活動している。「勉強を極めよう」と思い立ち、全国模試で1位になったこともあるという、今注目すべき大学生・篠原氏に、自身の高校時代や勉強法についてお話を伺いました。


「全国模試1位」後にハマったのは「読書」

 「同世代で1位になってやる」と思い、実際に全国模試1位になることができた受験勉強ですが、学びもあり、成長できたという思いもある一方、「自分が学びたいことを学べた」という感覚はあまりありませんでした。たとえば、国語を勉強していくなかとかでも、もっとこの部分を勉強したいとか知りたいという思いがあったんですよ。それを学ぶのにはどうすればいいかな、と考えたときにとにかく本を読むようになりました。

 

 僕はそれまで本を読むのが好きじゃなくて、受験の参考書を読んでいた程度でした。小説やエッセイなどの本はあまり読んだことがなかったのです。でも「学びたい」という思いや、感性が豊かな若い頃に本を読んでおくことが重要かもしれないと考えました。

 

 最初は本読むのが嫌いなくらいだったので、興味のあるスポーツ選手の自伝とか、「みんなが読んでいる本はどんな本だろう?」と興味を持てるベストセラーから入りました。そうしているうちにだんだん読むスピードが上がったり、前に読んだ本と同じことが読んでいる本に書いてあって「こういうふうに言い換えているんだ」と思ったりと、経験が積み重なっていくことが喜びになって、そこからどっぷり浸かっていきました。受験勉強と同じですね。ある程度読めるようになってくると「本」それ自体が好きになって、本屋に行くと読みたい本だらけっていう状況になりましたね。

 

 

「大学を試してやる」という姿勢、そして大学入学で得られたメリット

 慶應大学に合格したあとも僕は入学する気はなかったんです。でも、いつのまにか入学金も授業料も振り込んだと言われてしまって…。だからといって、大学に行かないのではお金を無駄にするし、そもそも大学にちゃんと行ってないのに大学はダメだと決め付けるのもおかしいと思うようになって、とりあえずは授業にでたり、サークルも人並みにやって、それで判断しようと、大学に行くことにしました。4~5月は色んな授業もお試し期間みたいな感じなので、かなりの数を回りましたね。サークルも最初に100個くらい見て、いろいろ試しました。結果としては、あまり心に響くものはなくて、学校の授業とかサークルからは今ではちょっと離れてしまっていますね。ただ、メディアの取材もそうですが、慶應大学に在学していることによって得られる機会は少なくないですし、そうしたメリットは確実に多いと感じています。

 

 

プロフィール



1994年地球生まれ。慶應大学在学中。 現在は、4万匹の生物と自宅で同棲中。昆虫食や自然の魅力を伝える活動を続ける。
http://yshinoearth.com/

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