新築校舎の4校に3校が「木の学校」 その背景とは?
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比較的新しく建てられたり改修された校舎に、木材が多く使われていると感じることはないだろうか? 文部科学省などが木材の利用を奨励しており、実際に使用されるケースが増えている。木造校舎増加の背景について、教育ジャーナリストの渡辺敦司氏が解説する。
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文部科学省(文科省)の調査によると、2013(平成25)年度に新しく建築された学校1,242棟のうち、75.4%に当たる936棟で木材を使用していました。新築校舎の4校に3校が「木の学校」(文科省発表資料)で、同年5月現在、全学校施設の10校に1校(10.1%)が木造施設になっています。
木材利用が増えたのは、国産材の普及により森を育て、林業を再生することを目指した「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が、2010(平成22)年に制定されたことがきっかけです。これを受けて文科省でも新増築の場合は2分の1を、改築や大規模改造の場合は3分の1を国庫補助しています。また、学校を「エコスクール」(環境に配慮した学校)にする場合、内装木質化の補助単価に2.5%を加算。地域材を活用する場合には、さらに2.5%の加算を行っています。
「木の学校」の促進は、そのためだけではありません。ぬくもりを感じる木材を使うことで、子どもたちに温かみのある環境を整備する意味もあります。快適な学校生活を目指した「スクール・アメニティー」(学校の快適環境)という考え方によるものです。最近きれいなトイレの整備が増えているのも、スクール・アメニティーの一種です。北向き一直線の片廊下に南向き窓の教室が並んでいて無駄なものは一切ない、という校舎の風景が変わってきていることは、多くの保護者の方々も実感しているのではないでしょうか。
学校施設の多くは、災害時の避難場所に指定されています。学校をぬくもりのある施設とすることは、子どもはもとより地域全体のためにもなるといえるでしょう。
出典:新しい校舎に広がる「木の温かさ」 10校に1校が木造に -ベネッセ教育情報サイト
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