「家でも一人で勉強できる子」を育てるための定期テスト活用術
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中学生にはすべきことやしたいことがたくさんあり、とても忙しい。そんな中、家で一人勉強する時間をどう確保するかは、彼らにとって切実な課題だ。そこで、一人で勉強を進めるきっかけとしての「定期テスト」の活用方法について、ベネッセ教育総合研究所の小泉和義氏に伺った。
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中学校では、テストを活用して、生徒を学びに向かいやすくする工夫を凝らしています。たとえば、テストの出題範囲の告知を早めることで、生徒が目標を立てやすくしたり、あるいは出題範囲を示すとともに「学習計画表」に、毎日の学習スケジュールを立てさせる取り組みをしたりしている学校もあります。ポイントとなるのは、「目標」が絵に描いた餅にならないようにすることです。はじめは、高い目標や実行不可能な目標を設定しがちですが、実行できなければ意味がありません。計画表の中に毎日の学習内容を具体化してみることで、自分にはできそうか、無理なのかが見えてきます。そして、実際にどこまでできたかをチェックすることで、翌日の勉強への意欲にもつながっていきます。
しかし、「学校だとみんなと一緒だから勉強できるけど、一人になるとどうも勉強する気にならない」という声もよく聞きます。
ある学校では、こんな取り組みをしていたそうです。
「今日は、午後8時になったら、クラスみんなで一斉に勉強しよう。先生も午後8時から10時まで、みんなから質問がきたら答えられるよう、電話を持って待機しているよ」。
家で机に向かうのは自分一人だけど、同じ時間に別の空間で、先生もクラスメートも一緒に勉強をしていると想像することで、学びのモチベーションを高めようと工夫をしている面白い取り組みだと思います。
定期テストは、短いスパンで目標をたて、計画をつくり、実行することのできるとても良い機会です。保護者の皆さんも、お子さんの計画づくりに参加してみてはどうでしょうか。また、お子さんが勉強している同じ時間に、保護者も読書をするなど、勉強の「時間」を共有してみてはどうでしょう。
出典:中学校の「定期テスト」は学習習慣をつけるチャンス -ベネッセ教育情報サイト
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