金環日食など2012年の天文関係のトピックスを知る

親子でやってみよう

方位や動きに注意しながら天体を見てみよう


日食などの珍しい天文現象は、中学入試でもよく取り上げられるテーマです。テレビや新聞などで情報を入手するのはもちろんですが、できれば実際に天体を観察する経験をすると、そうした情報がより印象深く心に刻まれ、生きた知識となって身に付くでしょう。

太陽を観察する際、太陽をじかに見てしまうなど、誤った方法で観察を行うことはたいへん危険です。サングラスやゴーグル、下じきを使う方法で観察すると、目を傷めたり、最悪の場合は失明したりする危険性があるので、絶対にやってはいけません。日食専用のグラスや遮光板を購入し、使用説明書をよく読んで観察しましょう。ピンホール投影や木もれ日を用いる間接的な観察方法もあります。いずれの場合にも、専門家の指導に従ってください。
詳しい観察方法については、国立天文台ホームページの特設サイト『2012年5月21日 金環日食』内の「観察方法」( http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/obs.html )などを参考にしてください。


観察をする時、ぜひとも心がけてほしいのが、ただ眺めるだけでなく、方位や動きに注意しながら観察することです。1日の太陽の動きや東西南北での天体の動きなど、方位や動きは天体の学習の大きなポイントであり、理解が難しく、ニガテになりやすいところでもあります。実際に天体を見る時に、方位や動きに注意すれば、机に向かった勉強よりもこうした感覚が身に付きやすく、天体への興味をさらに深めることができます。そんな絶好の機会を、ぜひ生かしてみましょう。



もっと知りたい

金環日食観察のガイド本/日食の知識を深められる本/金環日食の情報サイト


Webサイト
『金環食ガイド』『黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話』『2012年5月21日(月)朝 金環日食』
『金環食ガイド』
(中央公論新社/ 渡部潤一(監修)/590円=税込)
『黒い太陽のおはなし 日食の科学と神話』
(小学館/黒田武彦(監修)・佐竹美保(絵)・寮美千子(文)/1680円=税込)
『2012年5月21日(月)朝 金環日食』
http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/
2012年5月21日の金環日食を観察するためのガイドブック。国立天文台の渡部潤一教授の監修で、太陽観察グラスもついていて、安全な金環日食観察に役立てられます。6月6日の金星の日面経過に関する情報も載っています。日食についてさまざまな角度から解説した本。太陽が隠れるしくみの他、世界各地で日食がどのように考えられてきたかなどの情報もあり、日食についての知識を深められます。国立天文台の2012年5月21日の金環日食に関するウェブサイト。いつ、どこで日食が見られるかの詳しい情報や、安全な観察方法を知ることができます。日食のしくみについてのわかりやすい解説もあります。

※2012年5月21日以降は閉鎖されることがあります。

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