スポーツに体格は関係ない? ハンデを強みに変える方法
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運動会など、子どもがスポーツをする機会が増える季節。「うちの子は身体が小さいから……」「肥満気味だから運動に向いてない……」と、スポーツをする際に子どもの体格によるハンデがあると感じる保護者も多いのではないだろうか。そこでスポーツと体格の関係について、身体運動科学の専門家・深代千之氏に解説してもらった。
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体格や体力の違いが結果に直結することがあるプロと違い、友達とスポーツを楽しんだり、クラブ活動でスポーツに親しんだりするレベルでは、体格のハンデを嘆く必要はありません。生体力学の世界で使われる「スケール効果」という言葉があります。これは、「小さいほうがより俊敏性が高い」ということです。たとえば、脚の長さが1メートルの人と50センチの人がいたとして、脚が短いことは一見ハンデのように思えますが、実は「方向転換をしやすい」という長所になるのです。前後左右に素早く動くには、身体が小さいほうが向いています。サッカー、バスケットボールのドリブル、バレーボールのレシーブ、野球の内野手の守備、テニスなどのスポーツは、身体が小さいほうが有利といえるのです。
また、体重が重い子どもは運動に対して苦手意識を持っていることが多いのですが、実はたいへんな可能性を秘めている場合があります。重い身体を動かさねばならないため、筋力が優れているケースがあるのです。小学校時代に肥満体で運動が苦手だった子どもが、中学生や高校生になって体重が減った時、運動能力が開花したという例がたくさんあります。今、運動が苦手だからといってあきらめずに、やっているスポーツがあれば続けさせてください。
もし、子どもの身体が小さいことや、体重が重いことにコンプレックスを持っているようであれば、ここまでお話ししたことに加え、人間の運動神経に差はないということも教えてあげてください。子どもに自信を持たせ、モチベーションを上げることが何より大切なのです。
出典:体格の特徴を生かす! 身長・体重を強みに変える! -ベネッセ教育情報サイト
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