自由研究にてこずる小学生は3割以上! 楽しく取り組むヒントとは

アンケート期間:2012/09/05~2012/09/17 回答者数:1241名
アンケート対象:小学生の保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

自由研究にてこずる小学生は3割以上! 楽しく取り組むヒントとは


今回のテーマは、夏休みの自由研究。宿題として出されているか、出されているとしたらどのようなテーマを選んだかなど、さまざまなアンケートを実施。自由研究に「てこずった」という保護者には、その原因についてもお聞きしているので、今年、スムーズに仕上げるためには何に気を付けるべきかを考える参考にしていただければと思います。



「教科のドリル・プリント」「自由研究」が双壁!

最初に、お子さまの夏休みの宿題として何が出されたかを伺いました。

【図1 夏休みの宿題はありましたか?(複数回答可)】
図1 夏休みの宿題はありましたか?(複数回答可)

夏休みの宿題に出されたものとして、「教科のドリル・プリント」を挙げる保護者が9割以上、「自由研究」を挙げる保護者が8割以上。他には6割を超えているものはありませんから、この2つが圧倒的に多く出されていることがわかります。
自由研究の分野やテーマは指定されているのでしょうか。「指定なし・工作・絵もOK」が64.2%で8割を占め、「理科系で指定」が13.1%、「社会系で指定」が5.4%という結果でした。



学齢が上がるにつれ、「理科」では「室内での実験」、「社会」では「室内での調べもの」が増加!

では、お子さまは自由研究でどのようなテーマを選択したのでしょうか。保護者に伺いました。

【図2 自由研究で選択したテーマはどのような分野ですか?】
図2 自由研究で選択したテーマはどのような分野ですか?

まず、「理科」のテーマについて見ていきましょう。
目立ったのは、「室内での実験」を挙げる保護者です。「小1」では9.1%にすぎませんが、「小2」では28.6%、「小3」以上ではどの学年でも30%を超えました。
また、「野外での観察」の割合は、小2が28.6%と最も高く、小3からは学齢が上がるにつれて減っています。
次に「社会」のテーマを見ると、「室内での調べもの」が多いことがわかります。おおむね学齢ごとに割合が高まり、「小6」では29.7%と、小1の3倍以上になりました。



「自由研究」に「最もてこずった」の声多し!

続いて、保護者から見て、お子さまが最もてこずっていると感じた夏休みの宿題を伺いました。

【図3 あなたの目から見て、今年の夏休みの宿題でお子さまが最もてこずっていた宿題はどれですか? 】
図3 あなたの目から見て、今年の夏休みの宿題でお子さまが最もてこずっていた宿題はどれですか?

最も多かったのは、子どもは「自由研究」に最もてこずっていたという保護者で、約30%。次いで、「読書感想文」が約24%でした。
では、お子さまはなぜ自由研究にてこずってしまうのでしょうか。保護者が感じた、てこずった要因を見てみましょう。

◎テーマが決められないから
●テーマを決めるのが大変なようです。子どもが好きなマンガやアニメ、ゲームについての研究であればはかどるのでしょうが、宿題の一つなので、うちではもっとまじめなテーマを選ぶように言っています(小6の保護者)
●みんなが取り組まないような内容や、難しそうな内容をテーマに選ぼうとします。挑戦しようという気持ちはよいのですが、途中で行き詰まることがしばしば。親としては、無理をせずできるものを、自分の力できっちりと取り組むほうがいいと思うものの、「簡単なものにしなさい」と口を挟むのも気が引けます(小5の保護者)
●やりたいテーマが多すぎて、内容が二転三転したこと(小4の保護者)
●絵や工作、感想文などなんでもOKなので、あまりに選択肢の幅が広く、なかなかテーマを決められないそうです(小3の保護者)
など
◎上手にまとめられないから
●調べ物に取り組んだものの、結果がはっきりしなかったようです。どうまとめてよいかに悩んでいました(小6の保護者)
●理科の自由研究が、予想とは違う結果が出たり、参考にした本のようにできなかったりして、かなり悩んでいたようです(小6の保護者)
●どのようにまとめればいいのかがわからず、毎年苦戦します。まとめ方の例を書いたプリントを配布するなど、もう少し学校の指導があってもよいと思います(小6の保護者)
●顕微鏡を使った自由研究に取り組みましたが、見えたものの写真が撮れなかったため、まとめの段階で苦労していました(小5の保護者)
など
◎親に頼りきっているから
●主体性がないというか、「いざとなればお父さんやお母さんが手伝ってくれる」という気持ちでいるようです(小5の保護者)
●本人にやる気がないこと。資料集めだけは親子でしましたが、そのあとはほとんど私がすることになりました。あんたの自由研究でしょ!(小3の保護者)
など
◎その他
●社会系の自由研究のテーマに工場見学を選んだのですが、その予約がなかなかとれず、ようやくとれた時はもう夏休みの後半。見学からまとめまでの間に十分に時間がなく、大変だったようです(小4の保護者)
など
目立ったのは、「テーマが決められない」「上手にまとめられない」という声でした。



子どもが、楽しく、自主的に取り組めるようにするためのポイントとは!?

最後に、「子どもは自由研究に楽しそうに取り組んでいた」という保護者の声をご紹介します。

●子どもが好きなRPGゲームを作ることを自由研究にしたので、張りきって取り組んでいました(小5の保護者)
●大好きな虫をテーマにしたので、観察もまとめもとても楽しそうでした。まだまだ、何回もやりたいと言っています(小5の保護者)
●自分でテーマに決めた工作に、熱心に取り組んでいました(小5の保護者)
●初めて自由研究を一から自分で決めて取り組みました。大変なこともあったようですが、それだけに、やり遂げた時は満足していたようです(小5の保護者)
●生まれたばかりの弟のことを自由研究課題とし、いきいきと取り組んでいました(小4の保護者)
●好きな教科である理科について自由研究をしたので、楽しそうでした。張りきって虫を観察し、まとめていました(小4の保護者)

さて、夏休みの宿題で、小学生がもっともてこずるのは自由研究だとわかりました。自由研究の分野やテーマに指定のない学校が多いようです。自由に研究してもよいと言われても、小学生ではとまどうことも多いのでしょう。
テーマが決められなかったり、まとめられなかったり。「親に頼ってばかり」という声も聞かれました。

一方で、「熱心に取り組む姿」に感心した保護者も少なくありません。そうした保護者の声からは、好きなこと興味あることにいきいきと取り組む、子どもたちの姿が見えてきます。

自由研究は、お子さまの探究心や好奇心を伸ばすチャンスでもあります。積極的に取り組めるように、興味があることは何か、どのようなことを研究してみたいかを、お子さまと話し合ってみてはいかがでしょうか。




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