小学生の自由研究のテーマ、何にする? 保護者のかたの6割がサポート

海や山へ出かけたり、イベントに参加してみたり、田舎で過ごしたりと、学校を離れて日常生活とは異なる体験ができる夏休み。楽しみにしているお子さまも多いことでしょう。一方で、頭を悩ませるのが学校で出された宿題です。
そこで、小学校の夏休みの宿題のうち、自由研究(工作も含む)のテーマ選びについて見ていきましょう。

夏休みの宿題、自由研究と読書感想文にてこずる子どもたち

小学生がてこずっている夏休みの宿題を聞いたところ、自由研究と読書感想文がそれぞれ約3割を占めました。自由研究や読書感想文は、取り組む内容や方法が決まっている教科のドリルやプリントとは異なり、自由度の高い宿題です。テーマや本を選び、構成・展開を考え、仕上げていくという発想力や思考力、忍耐力などが求められるため、ハードルが高いと感じてしまうお子さまが多いのかもしれません。

自由研究の宿題が終わった時期は、8月下旬が半数を占めました。観察などの毎日記録が必要なもの、体験した内容をまとめるのに時間がかかるものがあるほかに、なかなかテーマが決まらず夏休み後半になってしまったケースも含まれているようです。

テーマ選びにひと苦労、保護者のかたの関与は約6割

自由研究のテーマについては、約6割が「お子さまと保護者のかたが協力して」決めると回答しました。「やりたがらないので、最も時間がかからなさそうなものを選んだ」「何をやってよいかわからないと困っていたので、一緒に考えた」など、保護者のかたの協力を得てやっとテーマが決まるという声が多く聞かれました。

一方、お子さまが自分でテーマを決めるケースでは、「読書感想文で選んだ人種差別の本を読んで興味を持った」「『総合』の授業で点字に興味を持った」など、興味を抱いた内容からテーマに繋げていることが多いようです。日頃から、疑問に思っていることや関心のあることをストックしておくと、テーマ設定に悩むことが減るかもしれません。

「去年は泥水でろ過の実験をしたが時間が足りず、もう一度挑戦しました」「紫外線による殺菌に3年前から取り組んでいます」など、前々からテーマを考えていたお子さまもいました。また、「友達とグループを組んで行いました」「弟も参加して楽しんでいました」など、複数人で取り組めば、楽しくできることもあるようです。

テーマ決めは身近なところで! 結果的には理科系が約6割

テーマの決定に当たっては、「インターネットを使って調べた情報」が27.5%、次いで「本の情報」13.8%と、身近に調べられるものが選ばれやすい傾向があるようです。「自由研究のために動物園や水族館などの施設に出かけましたか?」という質問でも、どこにも出かけていないという回答が7割以上を占め、テーマ決めも研究自体も身の回りで対応できるものが好まれているようです。仕上がるのは「8月下旬」が多く、夏休みが終わる直前に、身近なテーマを選んでなんとか仕上げる、というお子さまも多いのかもしれません。

実際に選ばれたテーマを分野別に見ると、理科分野が合計56.9%で、社会分野より多いようです。特に、主に家の中で行う実験が好まれています。「10円玉をピカピカにする」や「卵のカラを酢で溶かす」など、家にあるものを使っての実験などは手軽なため、選ばれやすいのかもしれません。

また観察では、「虹」や「ゴーヤ」「トンボ」など、外には出るものの、比較的家の近くで行える内容が多いようです。社会の調べものでは、「住んでいる地域にある建築物の歴史」「新幹線」などがありました。「地域の安全交通マップの作成」などのように、実際に自分の住む地域を歩いてマップを作るという、生活に役立つものを作ったという回答も見られました。なかには、「ノートPCのキーボード分解」など、普段できないようなテーマを選んだ例もあり、テーマは多岐にわたっています。

自由研究をうまく乗り越えるためには、お子さまの「好き」という気持ちが大切、調査や実験を粘り強く行う原動力となります。「料理好きなので食品の成分を調べる」「外遊びが好きだから夏休み中の晴れの日の数を調べる」など、お子さまに合ったテーマを選べるとよいでしょう。

【アンケートについて】
■調査地域:全国
■調査対象:小学生をお持ちの保護者のかた
■調査期間:2015年8月26日~2015年9月1日
■調査手法:ベネッセ 教育情報サイト オンラインアンケート
■有効回答数:132名

※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合があります。

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