夏休みの自由研究テーマに! 【キャリア教育】20年後の自分:夢をプランニングする力をつける!
子どもたちが将来、自分の夢をかなえ、社会人・職業人として自立していくことができるよう、今から自分の未来について考える習慣をつけておくことが大切です。(株)旭リサーチセンター主幹研究員で、生活者研究、マーケティング、社会動向分野の専門家である秋元真理子さんに、「職業」をテーマに4つのアプローチをご紹介いただきました。
アプローチ4
20年後の自分
大人になった自分はどんな仕事をしているのでしょう。将来の自分を想像し、そのために必要なことを考えることで、夢をプランニングする力を養います。
進め方
1)自分のなりたい職業を考える
自分が将来なりたいと思う職業をひとつ挙げます。
2)その職業に就くために必要なことは何かを調べる
その職業について本やインターネットで調べ、必要な技術や資格などを調べましょう。
おうちのかたへ 「必要なこと」と言われても子どもにはわかりづらいかもしれませんね。
・必要な知識は?(どんなことをよく知っているとよいのか)
・必要な技術は?(どんな能力をみがくとよいのか)
・必要な資格は?(どんな資格があるとよいのか)
などの項目を挙げながらアドバイスしましょう。
3)夢をかなえるため、今の自分にできることは? 中学生になったら? 高校生になったら?……を考える
夢をかなえるためにできること、将来のために準備しておきたいことを考えましょう。
「小学生の今」「中学生になったら」「高校生になったら」「大学生になったら」「その職業についてから」など区切って、その時期ごとにできること(したいこと)を考えましょう。
文字だけでなく、そのときどきの自分を想像した絵を添えてもよいですね。
例 20年後の自分 |
20年後のぼくは29歳。宇宙飛行士になって、人類が今まで行ったことのない星に行く。 宇宙飛行士になるには 国際宇宙ステーションの宇宙飛行士になるには、次のことが必要だ。 ○大学で自然科学の勉強をする ○ほかの国の宇宙飛行士と協力できるように英語が話せる ○宇宙に行っても大丈夫なように、健康で心も体もたくましい 宇宙飛行士になるための計画 小学生の今 ○大学で自然科学を学べるように学校の勉強をがんばる。 ○サッカークラブの練習で心も体もきたえる。 中学生になったら ○英語の授業もがんばって、英語が得意になる。 ○部活動は運動部に入って、体をきたえる。 高校生になったら ○希望の大学に入れるように、勉強をがんばる。 宇宙飛行士の山崎直子さんは東京大学工学部航空学科で宇宙やロボットのことを研究していたらしい。ぼくもそういう研究ができる大学に入りたい。 ○外国人の友達をつくる。 大学生になったら ○宇宙やロボットのことを勉強する。 ○NASAのあるアメリカにも留学したい。 大学を卒業したら ○宇宙航空研究開発機構に就職して飛行士の訓練を受ける。 |
解説
夢をプランニングする力をつけよう!
イメージが具体的であればあるほど、夢は実現しやすくなります。学校で将来や夢についての作文を書くこともあるでしょう。この「20年後の自分」はさらに踏み込んで、夢を実現するためのプランニングを具体的に立てていきます。学校の勉強も「ただ成績のために勉強する」のではなく、「なりたい自分になるため」の道筋としてとらえると、勉強する目的が見えてきて、意欲もわいてくるでしょう。