子どもが明日もまた話したくなる「話の聞き方」
- 育児・子育て
お子さまは、学校のことをよく話してくれますか? あまり話してくれないと、おうちのかたとしては、気になりますよね。子どもが思わず話したくなるようにするには、どのような「聞き方」をすればよいのでしょうか。雰囲気づくり、声かけのコツなどをアドバイスしたいと思います。
(赤ペン先生 吉田)
この記事のポイント
(1)子どもも大人と同じ
大人になっても、気心の知れた親しい友達と話をするのは時間を忘れるほど楽しいものです。いくらでも話せるのは、相手が自分の話に興味を持って、ちゃんと耳を傾け、話をわかってくれるからではないでしょうか。特に、同じような悩みを抱えていたり、同じような経験をしていたりすると、「そう! そう!」などと、互いに共感し合えますよね。
逆に、何を話してもうわのそらだったり、「でも」と否定されたり、ちぐはぐな返答をされたりすると話しづらさを感じて、あまり話したくなくなるのではないでしょうか。
子どもも同じだと思います。おうちのかたが、自分の話を真剣に聞いてくれて、共感してくれたら、きっと話したくなるはずです。話しても否定的なことやお説教じみたことばかり言われてしまうと、「話してもどうせわかってくれない」と口を閉ざし、やがては心まで閉ざしてしまうかもしれません。
おうちのかたがつい言いたくなるような叱咤激励(しったげきれい)などは、ひとまず横に置いて、まずは「子どもの話をじっくり最後まで聞く」という姿勢を取りましょう。
(2)話しやすい雰囲気づくり
おうちのかたが慌ただしくしていたり、イライラしていたりしたら、子どもは、なかなか話しづらいものです。安心して話ができるように、ゆっくりとした時間の流れの中で、リラックスできる雰囲気を意識的につくることも必要です。
そのためには、時間的にも精神的にも、おうちのかたが子どもの話を聞いてあげられる余裕を持てるようにしたいですね。おうちのかたご自身も、息抜きやリフレッシュをしましょう。たまには、楽をしてください。そして、子どもとゆっくり過ごす時間を優先してみてはいかがでしょう。
一緒にお風呂に入る、一緒に寝るなど、いつもと同じことをしていても、おうちのかたの気持ちにゆとりがあれば、子どもにもそれは伝わります。きっと、本音を言いやすくなることでしょう。
(3)声かけのコツ
子どもが安心して話せるようにするには、自分が何を話しても大丈夫、受け入れてもらえると思えるようにすることではないでしょうか。まずは、子どもの目線に立って共感しながら聞いてあげましょう。
「へえ、そうなんだ」「よかったね」「すごいじゃない」などと肯定的な声かけをしてみてください。一緒になって大笑いするのもいいですね。
子どもは自分が認められたことがうれしくなり、「話すって楽しい」「話すと気持ちが軽くなる」「もっと話したい」と思えるのではないでしょうか。
話の中で、どうしても、アドバイスが必要な時は、「あなたの気持ちはよくわかるよ」「そうだよね」などといったん受け止めてから意見やアドバイスを伝えるようにしましょう。
「それはだめだよ」「~したほうがよい」「~しなさい」などと意見を押し付けるのではなく、「~してはどうかな」などとそれとなく提案する言い方にしたほうが子どもは素直に受け入れやすくなります。
また、おうちのかたは、次々聞きたくて、子どもの話を遮り、質問をしたくなることもあるかもしれませんが、それによって、子どもの話す意欲が失われてしまう場合があるので要注意です。質問は短くして、話題を変えたりすることなく、子どものペースで話を進めるようにしましょう。
まとめ & 実践 TIPS
お子さまが、何か話しかけてきたら、忙しいその手をちょっとだけ止めて、言葉を返してあげてください。「そうなんだ」「うん、うん」、オウム返しでもよいのです。気持ちを込めて返してあげてください。ほんの少し心がけるだけでも、きっと、お子さまに次の言葉が生まれてくるはずです。
親子の楽しい会話が弾むことを願っています。
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