人権教育とは? 小学校での事例や家庭での取り組み方をご紹介
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最近よく耳にする「人権教育」。人権というと難しいイメージがありますが、具体的にはどのような教育なのでしょうか。小学校における人権教育の目的や、授業でどういった教育をしているのか、「人権」について、家庭でどのように関わっていけばよいかなどについてご紹介します。
人権教育とはどんなもの? 3つの側面とは?
そもそも人権とは、「人々が生存と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」と定義されています。
普段の生活で「人権」を意識する機会は多くないかもしれませんが、「人権が守られている状態を良し」とし、「人権が守られていない状態を問題」ととらえることが大切です。
この感覚を「人権感覚」と言い、人権教育は「人権感覚」を育て、問題が起こったときに「解決したい!」と思う「人権意識」を芽生えさせる目的があります。
人権教育は具体的に、「3つの側面」からアプローチをします。
<知識的側面>
人権に関わる知識。人権問題を予防・解決するために必要
<価値的・態度的側面>
自分や他の人の人権を尊重するためなどの意欲を高めるために必要
<技能的側面>
人権に関わる事案を認識するだけでなく、直感的・共感的に受け止め、協力的かつ建設的に問題解決に取り組む技能
このように、小学校では「3つの側面」を通して人権感覚・人権意識を培っていきます。
小学校の授業ではどんなことをするの?
小学校の授業では、「自分の大切さと他の人の大切さを認めること」というように、子どもたちにもわかりやすい目標を掲げています。
授業を通して「自分の大切さ、他の人の大切さを認めること」を意識し、態度や行動にも現れるように指導し、見守っています。
子どもたちに人権教育を行ううえで、小学校ではあらゆる面で「人権尊重の視点に立った学校づくり」を心がけており、各教科で積極的に「知識的側面の育成」を行っています。
例えば、社会科の時間や英語の時間で子どもが人権に関わる問題を投げかけ、みんなで解決するための方法を考え、先生が指導し、見守っています。
家庭での関わり方は?
子どもの人権感覚・意識を養うためには、家庭での関わり方も大切です。
できるかぎり学校でどのような指導を行っているかを把握し、連携できるよう努めます。
そして、子どもが家庭でも人権意識を育めるよう、以下のことにも注意するとよいでしょう。
・子どもが学校で習ってきたことに興味を持ち、聞いてあげる
・「家族や友達が見聞きした人権」の問題について子どもの意見を聞いてあげる
・子ども自身が普段から「人権意識」が持てるようサポートする
・普段から子どもと保護者で人権について話し、考える
これらのことを意識しながら、子どもが自然に人権に対して考え、人権意識を育めるよう見守ってあげたいですね。
まとめ & 実践 TIPS
最近では特に、国際的にも人権意識が高まっているため、子どもたちにも人権に関する正しい知識や感覚、意識を持ってもらうことが何より大切です。
学校だけでなく、家庭や地域の大人たちがそれぞれ連携し、子どもの人権意識を培っていけるよう見守っていきましょう。
出典:2.学校における人権教育(文部科学省)
URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/024/report/attach/1370713.htm
出典:第2章 学校における人権教育の指導方法等の改善・充実(文部科学省)
URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/024/report/attach/1370714.htm
出典:第2節 人権教育の指導内容と指導方法(文部科学省)
URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/024/report/attach/1370719.htm
出典:第2章第1節 3家庭・地域との連携及び校種間の連携(文部科学省)
URL https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/jinken/06082102/008.htm
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