5月病?朝起きられない・なかなか学校に行きたがらない子どもにどう接する?【小学校低学年】
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新生活にもようやく慣れてきたころかと思っていたら、連休明けに子どもが5月病のような状態に……。見守るべきか、学校に行くことを促すべきか、おうちのかたは悩みますよね。そんな時、子どもにどのように接すればよいのでしょうか。
(赤ペン先生 吉田)
① 慌てず、お子さまの様子をよく見ることから始めましょう
お子さまが、朝、起きられなくなったり、学校へ行きたくないと言い出したりしたら、おうちのかたは、焦ってしまいますよね。このままずっと学校へ行かなくなったらどうしよう、無理に行かせるのはよくないし、かといって、子どもの言うとおりに休ませるのは甘やかしていることになるのではないか……。私の子どもも、学校へ行きたがらない時期があったので、葛藤するお気持ちはよくわかります。
まずは、落ち着いて、お子さまの様子をよく観察してみましょう。
新生活では、大人が想像する以上に、子どもは気を遣い、心身共に疲弊しています。連休中は、緊張から解き放たれ、気も緩みます。それに加え、どうしても、夜寝るのも、朝起きるのも遅くなってしまい、生活のリズムも乱れがちになります。そんな要因も重なり、今までの緊張や我慢など、たまっていたものが一気にあふれ出し、心も体も悲鳴を上げているのかもしれません。
そういった状況を理解し、お子さまが、今どのような状態なのかを素の目で見てあげてください。
② 「~すべきである」「~でなければならない」という考えから離れましょう
お子さまが、「学校へ行きたくない」と言った時は、「学校には行くべきだ、行かなければならない」というような固定観念や、「このまま学校に行かなくなったらどうしよう」という心配をいったん手放すことをおすすめします。
おうちのかたの心配や、「こうであってほしい」という願望を取り払うのは、至難の業かもしれませんが、「今、この子に何が起きているのか。今、この子に必要なことは何なのか」ということを第一に考えていただきたいと思います。
そして、「学校に行かないのも一つの選択肢」というくらいのおおらかな気持ちになったほうが、おうちのかたご自身も楽になれます。
「学校へ行かせないと、このまま休み癖がついてしまうかもしれない」という考えを抱えたまま、お子さまに接していると、そのこだわりが知らず知らずのうちに、お子さまへのプレッシャーになっている場合もあります。
おうちのかたが、「行きたくなかったら行かなくてもいいよ」と、ドーンと構え、心に余裕があれば、お子さまは、それだけでも楽な気持ちになれます。まず、気持ちを楽にしてあげることが、何よりの治療薬ではないでしょうか。
③ お子さまの話をよく聞きましょう
おうちのかたは、学校へ行きたがらない理由を知りたくて、「どうして行きたくないの?」「何かあったの?」などと、あれこれ聞き出したくなると思いますが、それよりも、まず、お子さまの口から出てくる言葉を、一つひとつ承認してあげるとよいと思います。余計な一言を言わないで、「行きたくないんだね」「嫌なんだね」「それはつらいね」などと、お子さまの気持ちに共感するのです。
おうちのかたが自分の気持ちをわかってくれていると思うことができれば、お子さまは、安心して話せるようになります。
この「話す」作業が、実はとても肝心なことなのです。お子さまは、心の奥にたまったものを口に出すことによって、無意識のうちに、自分の気持ちを再認識し、整理することができます。それが、自分で解決できる力を養うことにもつながっていくはずです。
そして、親子で何げない会話をする、たくさん笑う、たくさんスキンシップをとる、おいしいものを食べるなどしてください。おうちのかたと一緒に楽しいひとときを過ごすことができれば、心も体も回復し、案外、けろっとして学校へ行けるようになるケースが多いように思います。
まとめ & 実践 TIPS
「晴好雨奇」という言葉があります。晴天でも雨天でも、それぞれに素晴らしい景色があるという意味があります。この言葉のように、お子さまが、元気に学校へ行っている時も、行きたがらない時も、それぞれに、よい《景色》があると考えてみてはいかがでしょうか。
お子さまが、学校へ行きたがらない時は、心配のほうが先立ち、マイナスのことばかり考えてしまうのは無理もありませんが、「子どもからの発信があったからこそ、早めに気付けた、見逃さずに気付くことができた、立ち止まってゆっくり子どものことを考えるよい機会になった……」などと、プラスに考えることもできます。どんなことでも、プラス面を見つけようと思えば、見つかるはずです。
晴れの日も雨の日も、おうちのかたが変わらぬ愛情でお子さまを包み込み、味方であり続けていれば、お子さまは安心して一歩を踏み出すことができるでしょう。
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