子どもへの「過度な」理想と期待がイライラの原因かも?
- 育児・子育て
あとから考えれば怒るほどのことでもないのに、なんだかすごくイライラしてしまう……子育て中の保護者にはとくに多い悩みですよね。原因として考えられるのはホルモンバランスだったり疲れだったり、散らかり放題の部屋だったりとさまざま。
でももしかしたら、保護者が無意識に持つ「理想と期待」をクリアできないことが、ひとつの原因になっているのかもしれません。
切っても切れないイライラ・ストレスはコントロールを!
家事・育児を担っている保護者は、子どもの将来や自分たちのこれからのお金のことを考えると常に「あらゆることを間違えてはいけない」と感じてしまいがちです。実はこれがイライラ・ストレスの原因のひとつ。
家族の形や子どもの個性はさまざまで、子育てには正解がありません。その子に合った対応を、とは言うけれど「今のままでよい」という確信もない……だからこそ≪悩み・不安≫となり、結果が出ないことでイライラ・ストレスにつながってしまう場合もあるんです。
解決する方法は、イライラの原因を知ること、そして世の中の常識や当たり前・理想に当てはめないことです。まわりの家庭の「良いところ」に目を光らせ、片っ端から取り入れつつ我が家なりのオリジナルなベストを見つけるのがおすすめですよ。
今回はイライラ・ストレスをコツコツと減らしていくための、小さな変化アイデアをご紹介します。
その「理想」は適切? 子どもに合った内容の割り当てを
学校から帰宅した我が子が、手洗い・うがいをしたあと真っ先に始めるのはゲームや動画視聴。「先に宿題でしょ!?」と考える保護者は、ここでイライラメーターが溜まり始めるのではないでしょうか。でもこの「帰宅したらまず宿題」が、保護者の理想と期待かもしれません。
まず考えるべきは、我が子にとって「先に宿題」がはたして正解なのかどうか。お子さまの立場で考えれば、学校でたっぷり勉強してやっと歩いて帰ってきたんだから、息抜きしたくなるのも当然かもしれません。宿題や勉強は本人がその気にならないと身に付かないもの。ならばいっそ「その気になれるタイミング」まで待つのも手です。
■イライラする原因を見つけて、やり方を変えてみるべし
保護者的には「まず宿題、それから自由時間」かもしれませんが、お子さまによっては「まず時間を決めて自由時間、それから宿題」のほうが自発的に動ける場合も。何度言ってもできない場合は、「環境的に集中できない・それに対して難しさを感じている」など本人だけでは変えづらい原因があるのかもしれません。
どういった方法や順番・時間配分ならやる気になれるか、お子さまと話し合いながら実践し、何度も修正して一番よい形を見つけられるとgoodです。
他との「比較」が過剰な期待を生む原因に
「他のおうちはいつもキレイ」「いつもニコニコ子育てしている」など、他の保護者を見ると羨ましくなることってありますよね。その比較がモチベーションになるのならよいですが、逆にモヤモヤ・イライラを感じてしまうなら注意が必要。
よそはよそ、うちはうちと割り切れないのは、もしかすると自身や家族に過剰な期待を抱いてしまっているからかもしれません。
■「もっとこうしたい・こうしてほしい」はその人に合ったレベルで
これからは夫婦で家事も育児も分担していく時代。今までは動かなかったパートナーも、少しずつ協力的になっているご家庭も多いのではないでしょうか。しかし、「いつも自分がやっているのと違う」という予想外のイライラも発生しかねません。
ずっと家事をやり続けている人と、最近やり始めたばかりの人では要領の良さも視点もすべてが違います。慣れた人が当たり前にやっている「食器を洗うならシンクまで磨くのが当然」「洗濯はこう干したほうがもっと早く乾く」は、これから回数を重ねて徐々に身に付けていくものです。熟練者が初心者にあれこれ言いすぎるとパンクしてしまうので、まずは見守ってレベルアップを待ちましょう。
■隣の芝生は青く見えがち
どんな人や家庭も、見えているのは表面のほんの一部だけです。遊びに行ったときに驚くほど片付いているおうちは、もしかすると平日は毎日散らかっているから、その日だけでもと頑張って片付けているのかもしれません。
「それぞれの家庭には見えない努力がある。我が家でできる努力は何かな?」と考えてコツコツ実践していくだけでも、徐々にイライラは減らすことができます。
まとめ & 実践 TIPS
家族のなかでよくあるのが「私は頑張ってるからあなたも同じくらい頑張って」「私は向いてないからあなたにお願い」など、≪無意識にやってしまっている、考えや行動の押しつけ≫です。言われるほうは相手の求めるレベルをクリアしないといけないため負担になり、言うほうは思い通りにクリアされないために不満やイライラが募ってしまう……これはとてもよくない悪循環。とくに家族であるパートナーやお子さまには大きな期待をかけてしまいがちなので、イライラを感じたときの発言や行動を今一度振り返ってみるのもgoodです。
それぞれが個人であり、自分の世界を持って自分の人生を生きています。寄りかかるのではなくサポートし合う、飛ぼうとしているときに踏み台をサッと用意してあげる。そんな個人を尊重したスタイルなら、イライラやストレスはかなり軽減できるはずです。
まずはできることからコツコツと、振り返りながら次に生かし、改善していきましょう。
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