「こんなはずじゃなかった!」にならないサッカー教室選び
小学生の男の子に人気のサッカー。サッカーはボールひとつで気軽に始められるスポーツで、瞬時の判断力や持久力、コミュニケーション能力などさまざまな能力の発達が期待できるスポーツでもあります。お子さまが成長するうえで身につけておきたい要素がたくさん詰まったサッカーは、最近では男の子だけではなく、女の子にも習い事として人気です。しかし、サッカーを習うといっても、クラブチームや少年団などの団体によって練習内容や特性もさまざまです。今回は、小学生のお子さまがサッカーを習う際の注意点をみていきましょう。
サッカーを習いたい場合、主な選択肢は3つ!
学校の授業や部活などとは別に、お子さまが「サッカーを習いたい」と言ったとき、サッカーを習う方法は主に3つあります。
【1】サッカースクール
ひとつ目は、「サッカースクール」です。Jリーグクラブチームや企業が運営していることが多く、サッカーのテクニックやサッカーそのものを楽しむことに重点が置かれています。
【2】スポーツ少年団
ふたつ目は、主に公益法人やNPO法人などが各地の小学校を中心に活動している「スポーツ少年団」です。保護者などのボランティア指導者が指導することが多いですが、有資格者など専門の指導者が運営している団体などもあり、規模も活動内容もさまざまです。
【3】クラブチーム
3つ目は、Jリーグクラブや企業、スポーツ関連団体が運営する「クラブチーム」に入会することです。元プロサッカー選手や指導者資格をもった専門の指導者のもと、本格的にサッカーが学べます。入るためには、選抜試験を受けなければならない場合が多く、将来プロを目指したいお子さまや、よりレベルの高い環境でサッカーをしたいお子さま向けとなっています。
サッカー教室選びは、保護者の負担も要チェック!
費用は、スポーツ少年団が安く、サッカースクールとクラブチームがそれよりも高いことが多くなっています。しかし、サッカースクールとクラブチームは、ホームページやSNSなどでどういった指導が行われているか情報収集しやすいというメリットがあります。また、金銭面以外の保護者の負担は送迎程度で済みます。
一方で、スポーツ少年団は数も多く、その練習内容やシステム、指導方針はチームによって異なります。指導者が熱血漢で、楽しむことよりも試合での勝利にこだわっていたり、メンバーが多くてなかなか試合に出してもらえなかったりするチームもあれば、楽しむことに重きを置いて試合形式の練習しかしないチームもあり、多種多様です。
お子さまに合った環境でないとモチベーションが下がってしまい、続かなくなってしまうので要注意です。
また、試合時の車出しやお茶の用意、ユニフォームの洗濯などは保護者に手伝いを求められることも多いので、お子さまだけでなく保護者もヘトヘトになってしまうこともあるようです。実は、保護者が「こんなはずじゃなかった!」となりやすいのはこのケースです。なかには、保護者の参加率がお子さまの試合出場率に直結していたり、練習などへの参加率が低くて他の保護者ともめてしまったりという極端な例もあります。
「こんなはずじゃなかった!」とならないために、事前の情報収集が大切
お子さまが楽しく練習できているのに、保護者が大変だからといってチームを移籍することはなかなかできませんよね。そのため、どんな団体に入るにしても入団前の体験会ではコーチや仲間の雰囲気、練習内容に加えて、他の保護者の動きや様子を必ずチェックしておきましょう。
また、スポーツ少年団は地域密着型がほとんどです。そこで、先輩ママやママ友、学校の先生など、地域の人の口コミによる情報収集を行いましょう。
さらに注意したいのが、中学校に進学した際のクラブチームと部活の両立問題です。どちらも練習熱心な場合、両立は必然的に難しくなります。どちらを優先するのか、またはどちらか一方だけにした方がよいのか。進学予定の中学校のサッカー部のレベルや練習内容などをしっかり事前にリサーチしておきましょう。
生の声や体験談を聞いて、自分たちの目的、生活スタイルに合っているかをじっくり見極め、親子で「楽しく続けられるか」を話し合うことが「こんなはずじゃなかった!」にならないコツです。
親子どうし、またサッカー教室のかたがたとふだんからコミュニケーションをしっかりとることで、お子さまの可能性を広げてあげたいですね。