子どもの安全対策、通学中の子どもの身を守るには?
長い夏休みも終わり、新学期が始まりました。のんびりモードから気持ちを切り替えて、子どもの安全対策を再度、見直しておきましょう。今回は通学路での安全対策についてご紹介します。
通学路で身を守るため、教えておきたいこと
交通事故だけでなく、登下校の際に気をつけるべきことを日頃から子どもに伝えておくことが子どもを守る一つの方法。通学路を通ることの重要性なども、子どもにきちんと伝えておきたいものです。
・よそ見をしないでまっすぐ歩く
よそ見をしていると、車や人、物にぶつかるだけでなく、側溝などに落ちたり、道路の異常に気づかずに転んだりしてしまうかもしれません。また、フラフラと歩くのは、犯罪者のターゲットになりやすいのです。
・1人にならない
連れ去り事件は、子どもが1人のときに起きやすいもの。できるだけ友達と一緒に登下校させましょう。どうしても1人で行動しなければならないときは、なるべく人通りの多い道を通るように言って聞かせましょう。人通りの少ない道では、ときどき前・後ろ・右・左を確認するなど、いつも以上に周りに気を配りながら進むよう伝えてください。
・決められた通学路を守る
「決められたルートを通る」ということは、子どもの安全を守る上で非常に重要なこと。通学路は学校も防犯対策を立てやすく、万が一のことがあっても目が届きやすいといえます。通学路以外のルートで事故や事件が起こった場合は、子どもがどこにいるかわからず発見が遅れ、対応に時間がかかる恐れも。
通学路に限らず、子どもがよく遊びに行く場所や友達の家からの帰宅ルートなども決めておくと安心。ルートが同じなら迎えに行く際も行き違いになるのを防げます。「近道だから」という理由で通学路と違う道を通るのは危険なことを教えておきましょう。
不審者から身を守るため、教えておきたいこと
子どもが犯罪や事件に遭遇することもありうるので、防ぐためにも、不審者に対する安全対策を考えておきたいものです。
・知らない人についていかない
まず、知らない人には絶対についていかないよう、日頃から話しておきましょう。しかし、ただ「知らない人」とだけ教えても、子どもには区別がつきません。例えば「お父さんとお母さんが知らない人」など、具体的に定義を決めてあげるのがいいですね。
また、中には本当に困って道を尋ねてくる人などもいるかもしれませんが、そもそも「大人が子どもに助けを求めるのがおかしい」ということも教えてあげてください。「わからないので、他の大人の人に聞いてください」など、知らない人に何かを聞かれたときの返答例を子どもと一緒に考えておくのがいいでしょう。
・車の中から話しかけられても近づかない
車は連れ去り目的の声かけによく用いられます。「○○小学校はどこ?」と道を尋ねたり、「△△を買ってあげる」と子どもに人気の物で釣ろうとしたり、「お父さんが事故に遭ったから乗って!」と緊急を装ったり…。声かけには子どもを翻弄するさまざまなパターンがあります。車の中から知らない人に話しかけられた場合はどんなことを言われても、とにかく無視して車から即座に離れるよう伝えましょう。
停車中の車や、駐車場の横を通るときなども、車からできるだけ距離を置くという習慣を身につけさせましょう。
・「怖い」と思ったら走って逃げる、大声を出す
怪しい人に誘われたり、身体に触られるなど、「怖い!」と思ったときは、すぐに走ってその場から逃げ出して他の大人のいるところまで行くことを教えてください。近くの「子ども110番の家」や交番、児童館、図書館、病院、コンビニなど、いざというときに駆け込むべき安全な場所も具体的に調べてあげましょう。
とっさに走り出せなかった場合に備えて、大声で周囲に助けを求められるよう一緒に練習しておくことも必要です。「助けて!」とうまく叫べないときは、「あーっ!」「わーっ!」など、出しやすい声でOK。
・防犯ブザーは手の届くところにつける
子どもが自分で大声を出す代わりになるのが「防犯ブザー」。もしものときのため、スカートやズボンのつり紐、ランドセルなど、すぐ手が届く場所につけておきましょう。ちゃんと鳴らせるよう使い方を練習したり、電池が切れていないか定期的に確認することも重要です。
犯罪者は子どもの興味を引くよう、言葉巧みに接近してきます。迂闊(うかつ)に気を許してしまうと、重大事件につながることも。子どもには安全対策の重要性を真剣に伝えておきましょう。「自分の身を守る大事さ」を教えることは、子どもにとっても命の大事さを知るきっかけにもなるはずです。