寝かしつけは何歳まで? ひとり寝の始め方と成功するコツ
- 育児・子育て
「うちの子、いつから一人で寝るようになるのかな?」
子どものひとり寝をいつから始めるかには、文化による違いがあるようです。日本では親が添い寝をする文化が定着しているため、ひとり寝を始めるタイミングに悩む方も多いようす。
添い寝が一般的な日本では、ひとり寝を成功させるにもちょっとした工夫が必要です。
寝かしつけや添い寝なしの「ひとり寝」は何歳から? 日本と外国の違い
日本の文化で育ったお子さまの場合、ひとり寝の練習は4歳から小学校1年生くらいまでに始めるとよいでしょう。進級・進学や引っ越しはお子さまに個室(寝室)を与えるチャンスです。
ベネッセが行ったアンケートによると6歳以下からひとりで寝ているという家庭は全体の35%にとどまりました。
「5歳のお誕生日の時から寝るようになりました。」(小学2年生の保護者)
「8歳になったがまだ一緒に寝ています」(小学2年生の保護者)
「1人では寂しいようで、いまだに家族みんなで寝ています。」(小学2年生の保護者)
「今でも一緒に寝ています」(小学6年生、小学4年生の保護者)
※2023年にベネッセが行ったWEBアンケート
お子さまがひとりで寝るようになったのは何歳からですか?
育った文化や親子の信頼関係によって、ひとり寝を始められる時期は一人ひとり異なります。
たとえばイギリス、ドイツ、カナダなどでは、赤ちゃんのころから保護者と違う部屋で寝かせる文化があります。日中は家族でハグやキスをするなど、日本と比べるとスキンシップ多め。その分、小さいうちからひとり寝をさせても親子の信頼関係には響きにくいと考えられます。
一方、日本ではもともと家族で「川の字」になり、添い寝する習慣があります。日中のスキンシップが少なめの文化ということもあり、添い寝は親子間の信頼関係を築く大切な時間なのです。
どちらの文化でも、まずはお子さまが「親から愛されているんだ」という時間を持てることが大切。信頼関係の形成と自立のバランスを見つつ決めていきましょう。
「ひとり寝」のメリット・デメリット
お子さまの一人寝は、実はお子さまにとっても保護者にとってもメリットがあります。
デメリット
・ひとり寝の時期が早く日中のコミュニケーションが不足していると、愛着形成が不十分になる可能性がある
メリット
・子どもの体温や寝相の影響を受けなくなり、保護者の睡眠の質が向上する
・親の体温の影響を受けなくなるので子どもの睡眠が安定する
・自由に寝返りをうてる
・愛着形成ができていれば子どもの自立につながる
まずは親子間の信頼関係をしっかりと築くことで、ひとり寝のメリットが生まれます。それぞれのご家庭での状況を考慮しつつ、段階的にひとり寝の練習を始めてみてください。
ひとり寝を成功させるコツは?
ひとり寝の練習を始めると、最初のうちは不安がって結局親の布団に潜り込んでくるということもあります。寝る環境が変わるので寝付きにくいときもあるでしょう。
「成功する日もあれば成功しない日もある」くらいの気持ちでゆっくり取り組むことで、お子さまの不安も少しずつ和らいでいくはずです。
ひとり寝を成功させるコツは他にもあります。
寝る場所や環境
お子さまには個室を与える
静かな環境で眠れるようする
お子さまが乗り気でない場合は新しい寝具の購入も選択肢に
お気に入りのぬいぐるみと一緒に寝るなどの工夫もOK
お子さまへの接し方
・起きている間はお子さまとしっかりコミュニケーションをとる
・普段からお子さまの話に耳を傾けたり、褒めたりする
・ひとり寝の練習中に保護者の布団に潜り込んだり一緒に寝たいと泣いて訴えてきたりしたら、あたたかく迎え入れる
・親が離れると泣く場合は、寝付くまで一緒にいてあげる
・少しでもひとり寝に成功したら褒める
・親も子離れする気持ちで取り組む
きょうだいがいる場合
兄弟の進級に合わせて「きょうだい寝」から始めてもOK
上の子から順番にひとり寝やきょうだい寝を始める
また、寝つきをよくするには
・日中にたくさん遊ばせる・運動する
・夕食やお風呂は寝る2時間前までに済ませる
・夜になったら強い光を避けて暖色系の照明にする
なども効果的です。
ひとり寝を習慣化する6ステップ
ひとり寝を成功させるには、少しずつ習慣化していくのがポイント。お子さまを不安にさせないためにも、まずは「一人で寝る練習をしてみようか」などと声をかけ、どのくらいの頻度で始めるのかを話し合うところからスタートしてみてください。
【ひとり寝を習慣化する6ステップ】
(1)お子さまと話し合って、週に1回など、ひとり寝にチャレンジする日をつくる
「いつ」ひとり寝をするのか、必ずお子さまと話し合う
お子さまが希望する頻度から練習を始める
(2)お子さまの寝具を用意する
タオルケットやカバーなどは本人に選んでもらう
新しい寝具があると、「やってみよう」という気持ちになりやすい
(3)お子さまが自分の寝具で寝るようにする
最初は保護者の布団の隣でもOK(少し隙間をあける)
ぬいぐるみと一緒に寝てもOK
自分の寝具で寝られた日は、たくさん褒める
(4)お子さまの個室を用意する
保護者とは別の部屋で寝る練習
個室が難しい場合はカーテンなどで仕切る
(5)視界に保護者がいなくても眠れるよう練習する
少しずつ寝かしつけの頻度や時間を減らす
寂しくてつらいときは保護者の所に来てもOK
一人で寝られたら、たくさん褒める
(6)一人で寝る日を少しずつ増やす
週に1回などから週に2回、3回と少しずつ増やしていく
一人で寝られる日があることを褒めた上で、お子さまと話し合って頻度を決める
まとめ & 実践 TIPS
日本の文化で育ったお子さまの場合、ひとり寝を成功させるには昼間のスキンシップなどでしっかりと愛着形成をしておくのが先決です。そのためにも、4歳くらいまでは添い寝で安心させてあげてください。
ひとり寝の練習を始めるタイミングは、進級や進学がベスト。「そろそろ一人で寝る練習してみようか」などと声をかけ、少しずつ慣らしていきましょう。
出典:
いつまで川の字で寝る? 【後編】4歳を過ぎたらひとり寝を考える|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kosodate/201503/20150324-5.html
いつから子どもを一人寝させる?家族でのベストな寝方を考える|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kosodate/202010/20201006-5.html
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