多すぎる子どものおもちゃ 処分したい保護者に専門家がアドバイス

多すぎる子どものおもちゃ 処分したい保護者に専門家がアドバイス増えていく一方の子どものおもちゃ。置き場に困っている家庭も少なくないだろう。何とかしたいが「勝手に捨ててもいいの?」と悩む保護者に、教育評論家の親野智可等氏がアドバイスする。

 

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【保護者からの質問】
家が手狭なので多すぎるおもちゃを処分したいと思っています。ママ友は「子どもに聞けばダメと言うに決まっているから、いない時にさっさと捨てる」と言います。黙って捨てるのはかわいそうな気がしますが、子どもに聞けば手間がかかりそうです。勝手に処分してもいいものでしょうか?(小学4年生女子の保護者)

 

【親野智可等氏からのアドバイス】
私は、子どもに黙っておもちゃを捨てることには反対です。「自分の物」と「自我」は深く関係していて、子どもは物を勝手に捨てられると、自分がないがしろにされたように感じます。大人の都合で捨てるというのは強権的で暴力的なこと。子どもは保護者に不信感を持ちかねません。

 

「家が狭いから、全部をとってはおけないんだよ」などと説得したりするのはかまいません。「お願い」として頼むのもいいでしょう。いずれにせよ、おもちゃの処分は必ず納得ずくで行いましょう。「子どもに聞けば手間がかかる」のは事実ですが、この手間が子どもの成長につながります。どれを処分してどれを残すのか。自分で考えて決めることで、物を取捨選択したり、管理したりする能力が身に付くのです。

 

おもちゃの処分に限らず、子育てで迷った時は、もし自分がそうされたらどうか、大人同士ならどうするかを基準に判断しましょう。自分がされてイヤなことは、子どもにもしてはいけません。また、大人同士でできないことは、子どもに対してもやってはいけないのです。子どもも一人の人間として、尊重して育てることが大切。そうすれば、子どもも自分自身を尊重できるようになります。自分を大切にできて初めて他者も大切にでき、思いやりの気持ちや倫理観も育まれます。

 

出典:子どものおもちゃは保護者が勝手に処分していい?[教えて!親野先生] -ベネッセ教育情報サイト

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