自宅でできる!やる気につながる!Webから始める大学選び

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夏休みも近づき、大学のオープンキャンパスの情報などを目にする機会も増えていると思います。
ただし、実際のキャンパスで行われるタイプのものは、人数制限があったり、自宅から遠かったりして、なかなか思うように参加できない、などということも……。
そんな時でも、Webを活用すれば、手軽に多くの情報を手に入れることができ、高校生のやる気を高めることも可能です。
今回はそのための3つのポイントを解説します。

この記事のポイント

【いつから始める?】高1からでも早すぎない!

オープンキャンパスなどを活用した「大学選び」というと、高3から、早くても高2からという印象を持っている保護者も多いのではないでしょうか。
しかし、高1からでも早すぎるということはありません。
多くの高校では高1の2学期に文理選択について考えることになります。
その際に単に教科の好き嫌いだけで判断するよりも、「どのような学問があり、どの大学で学べるのか」を調べてから判断するほうが、ずっと今後の学習のやる気につながります。さらに、今の高1生が大学を受験する年度には、大きな入試の変更が予定されていますが、各大学がその入試でどのような教科・科目を課すのかを公表するのはまさにこれからです。

今後、高2、高3と進級していくなかでどのような準備が必要なのかを確認する意味でも、大学が発信する情報にはできるだけ早い段階から触れさせてあげてください。

【ポイント1】気になる大学のSNSを活用してみる

そうは言っても、何から始めればよいかわからなかったり、なかなかやる気になれなかったりする高校生も少なくないと思います。
そんな時には、まずは大学の公式SNSを閲覧することから始めさせてはどうでしょうか。

LINEやTwitterを使って、高校生に向けて積極的に情報発信をしている大学は多く、フォーローやお気に入り登録さえしておけば、オープンキャンパスや入試説明会などの情報を見逃すこともなくなります。
またInstagramやYouTubeで大学や先輩学生がどんな画像をアップしているかを見て、その雰囲気から大学生活のイメージを具体化させている高校生も多いのです。
まずは手軽な方法で大学の情報に触れてみる、というのが最初のポイントになります。

【ポイント2】大学のホームページで「何を学ぶか」を見つける

SNSで興味のある大学が見つかったら、その大学のホームページを見てみましょう。
今は常設で「受験生専用のサイト」を作って、オープンキャンパス以外でも高校生の疑問に答える大学が増えていますので、まずはそのようなサイトから訪れてみるとよいでしょう。

さらに最近の特徴として、「入試の説明」だけでなく、「大学の学びや研究」をイメージできるようなコンテンツを充実させる大学も多くなってきました。

例えば、甲南女子大学や名城大学のように、学びたい学部・学科が決まっていない高校生でも、直感的に学問選びができるようなページが増えています。
また、日本福祉大学をはじめとして、研究室紹介、在学生や卒業生の体験談、キャンパスの様子などを、ドローンなども活用した動画を準備し、オープンキャンパスに参加できない高校生でも雰囲気がつかめるような工夫をしている大学も目立ちます。
さらに、佐賀大学や広島工業大学のように、SDGs、地域連携、ダイバーシティなど、大学の社会貢献をわかりやすくまとめている大学も出てきており、保護者がご覧になっても勉強になるようなコンテンツも充実してきました。

甲南女子大学
名城大学
日本福祉大学
佐賀大学
広島工業大学

今や大学のホームページは、高校生にとって「これから何を学ぶのか」を考えるきっかけとなる場にもなっています。
志望校が明確でなかったり、今一つ勉強に身が入らなかったりする高校生こそ、活用してみてはどうでしょうか。

【ポイント3】必ず複数大学で比較して「質問」を考える

このように、コンテンツが充実してきた大学のホームページだからこそ、必ず「複数の大学を見る」ように保護者から声をかけてあげてください。

たとえば、同じ名前の学部であっても、複数の大学を比較することで初めて「大学ごとの特徴」や「疑問点」が見えてきます。
それがそのまま、リアルのオープンキャンパスに参加した時の「質問」にもつながるのです。
目的意識もなくただオープンキャンパスに参加するだけでは、「大学が伝えたいこと」しか入手できません。
「質問」を事前に見つけることができれば、オープンキャンパスの数多くのコンテンツから何を見るのか、どの話を聞くのかも判断でき、「自分が知りたいこと」を手にすることができるようになります。

これからの大学選びの基本形は「Webで事前に調べて、大学で直接質問」です。
それができれば、自分がこれから何をしなければいけないかも明確になりますので、これからの勉強に向けたやる気も自然とアップすることでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

コロナ禍を経て、大学のSNSやホームページも一気に充実し、多くのことがWebで調べられるようになっています。高校での日々の学習の意味を明確にするためにも、ぜひ活用してみてください。さらに、保護者向けに奨学金などの説明ページを充実させる大学も増えていますので、保護者自身でもいろいろな大学のホームページに触れてみてください。高校生と保護者でそれぞれいろんな大学を調べてみて「この大学のホームページは面白かったよ」と教えあったりするのも、よい会話のきっかけづくりになるのではないでしょうか。

プロフィール


村山和生

ベネッセでは進研模試等を通した高等学校への進路指導支援、大学入試分析、進路説明会講師等を担当。2012年からはベネッセ教育総合研究所・高等教育研究室のシニアコンサルタントとして大学の教学改革支援や入試動向分析、「VIEW21大学版(現:Between)」編集長等を担当。16年からは「ベネッセ i-キャリア」にて大学生向けアセスメント分析や大学IRのための統合データベース開発などを担当。17年からは一般財団法人大学IR総研の調査研究部にて、研究員として高等教育全般の調査・研究と教学改革支援、ならびにIRの推進支援に携わる。
ベネッセコーポレーション帰任後は、学校支援事業の経営企画業務に従事。21年からベネッセ文教総研の主任研究員として、高等教育を中心に「学修成果の可視化」「IR」を主なテーマとして調査、研究、情報発信を続けている。

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