【中学受験】受験直前期の6年生、最大限の効果を引き出すための冬期講習活用法

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入試を目前に控えて追い込み学習を行う6年生にとって、非常に重要な冬期講習。確実に志望校合格へとつなげるためには冬期講習をどのように有効活用すればよいのか、森上教育研究所がお伝えします。

冬期講習のメリットを確認し積極的に活用を

大事なペースメーカー、そして仲間と励まし合う場

塾の冬期講習は受験直前期の6年生にとって、さまざまなメリットがあります。それをしっかりとお子さんと確認して積極的に活用していきましょう。まず1つ目のメリットはペースメーカーとしての役割です。冬期講習が行われるのは冬休みで学校がありません。冬期講習は生活と学習の重要なペースメーカーとなります。冬期講習をもとに1日の過ごし方、学習のペースを決め、計画を立てるといいでしょう。

2つ目はともに受験をめざす仲間に冬期講習に行けば会えるということです。この時期お子さんが積極的に入試に向かって勉強へのやる気を高めていればよいのですが、直前期になっても中々気持ちが勉強に向かわないというお子さんもいらっしゃいます。冬期講習で受験を目指してがんばる仲間と長時間一緒に過ごすことで、勉強へのやる気につながります。

わからないところは質問し、効率的に復習を行う

冬期講習は毎日通うので先生にわからないところを質問できるのが3つ目のメリットです。冬期講習は基本的に問題演習中心で、その場で理解して帰ることが目標です。わからないところは次の日に持ち越さないように、順番を待ってでも先生に質問し疑問を解決する癖をつけられると、冬期講習の効果がぐっと高まります。

4つ目のメリットは効率的に復習ができることです。これまでの長い受験勉強の中で忘れてしまっている学習内容も当然あります。直前期はそうした忘れてしまったことを思い出すための復習が重要なのですが、それを効率的に仲間とともに取り組めるのが冬期講習です。「忘れているところはないかな」という気持ちで冬期講習に臨めるとよいでしょう。

冬期講習の効果をさらに高める家庭学習法は?

冬期講習で間違った箇所は、参考書・問題集でチェックする

冬期講習の効果を高めるうえでは、帰宅した後の家庭学習も大事です。お子さんのよりどころとなるような家庭学習用の参考書や問題集があるかと思いますので、それを用意して冬期講習でその日取り組んだ問題の中で間違った分野のページをチェックして付箋を貼っておきましょう。

そうして冬期講習と並行して間違った部分を中心に参考書や問題集でしっかりと復習を行っていきましょう。そうすると付箋の貼られた部分が自分の穴となっていることがわかりますので、そこを重点的に復習すれば弱点克服していくことができます。

志望校の入試傾向に沿った学習は休日などに補強

志望校の偏差値が60以上の場合は、やや特殊な入試になるため、冬期講習で扱う問題だけでは入試傾向とぴったり合わない場合もあります。もちろんそうした学校も7割程度は標準的な問題が出題されるので焦る必要はありませんが、冬期講習がお休みの日曜日などを使って過去問に取り組むなど、志望校の傾向に沿った学習をご家庭で補強しておくといいでしょう。

志望傾向に沿った学習を家庭教師にお願いされるご家庭もあるかと思います。その場合は冬期講習でお子さんはかなり疲れて帰ってきますので、冬期講習がある日は長くても家庭教師の先生の授業は1時間半程度にとどめておいて、お子さんが疲れすぎないようにしましょう。

まとめ & 実践 TIPS

冬期講習には、重要な学習のペースメーカーとなる、仲間と一緒に精神的に充実した勉強を行える、わからないところを質問できる、効率的に復習できるといったメリットがありますから積極的に活用しましょう。また、ご家庭では冬期講習で間違ったところを参考書や問題集で復習する、志望傾向に沿った学習を補強するといったことを行えるとさらに効果が高まります。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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