正念場の秋 中学受験を目指す小学6年生は入試説明会の活用を
中学受験を目指す小学6年生にとって、今は特別大事にしたい時期だ。成長に応じてベストのタイミングで働きかけ、環境を整えていかねばならない。ベネッセ教育情報サイトでは、森上教育研究所の森上展安氏に、入試説明会の参加のしかたと第一志望校の最終決定について教えてもらった。
11月に入ると、多くの学校で入試説明会が開かれますので、保護者のかたはできれば足を運んでいただきたいと思います。これまでは、志望校の偏差値をめやすに、大まかな目標点を定めてこられたと思いますが、11月からは、志望校の過去の入試問題(過去問)を使って、やるべきことを絞り込んでいく時期です。入試説明会では、過去の入試問題を使って、各問題の正答率や出題意図について具体的に説明してくれますので、その学校の合格圏が見えやすく、対策がしやすくなります。
とくに注意したいのは、「各問題の正答率」「出題意図・採点基準」「入試日程と出題内容」です。この時期になると、第1志望校の合格可能性が、かなりはっきりと見えてきます。
合格可能性が低い場合、第1志望校を変えるべきかどうか、という相談を私もよく受けます。個々のケースによりますが、お子さまも保護者のかたも、第1志望での学校生活を心から望んでいるのであれば、受験すべきだと思います。志望校を変えるとモチベーションが下がってしまうという面も、たしかにあります。
受験校の最終決定に迷った場合は、偏差値や難易度で学校を見る観点はいったん捨てて、「わが子に合うのはどんな環境か」「我が子にどんな大人になってほしいか」といった本質的なところに、立ち戻ってみてください。
せっかく合格した難関校になじめない子もいますし、第2志望で受けた学校の環境が見事にぴったりと合い、のびのびと活躍する子もいます。受験校最終決定直前のせっぱつまった時期だからこそ、保護者のかたはあえて肩の力を抜いて、さまざまな選択肢について考えていただきたいと思います。
出典:入試説明会の活用、志望校最終決定[中学受験 6年生] -ベネッセ教育情報サイト