センター試験申し込み完了 いよいよ臨戦態勢のマンガ家一家で母は!
センター試験の出願期間も終了し、受験生はいよいよ臨戦態勢に突入しつつある。そんな長女を持つひとりが、マンガ家のおぐらなおみ氏。ベネッセ教育情報サイトでは、おぐら氏に、最近の様子を語ってもらった。
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ムスメの机の上に、大学入試センター試験・受験案内の冊子が置いてあるのを発見し、ああ、そんな時期がきたか、いよいよだな……と思いました(10月9日(金)が締め切りでしたね。申し込み期間が意外と短くてドキドキしました)。
去年のセンター試験は結果が振るわず、しょんぼりしたムスメの姿を見ているので、「今年はよろしく頼むよ!」と、冊子を見かけるたびに軽くあいさつをしたり、さりげなく「得点アップ祈願の舞」を踊ったりしております(机の前で両手をひらひらさせて左右に移動。合格のイメージを浮かべながら)。
もうひとつの「いよいよ」ですが、トイレに貼り紙を見るようになりました。
数学の公式やら英単語やら、その時々で変わりますが、今年の初お目見えは日本史。
藩学・私塾・経世論ときて、「処罰された戯作(げさく)者」などもありました。ふむふむ、このあたりって確かに覚えにくいよね、なんて昔を思い出しつつ読んでみます。
「為永春水(ためながしゅんすい)・春色梅児誉美(しゅんしょくうめごよみ)」などはもうまったく忘却のかなたで、この文章を書くために何度も確認しましたが、それでも全然覚えられずに、トイレのメモをパソコン前まで持ってきて書いているトホホぶり。受験から遠く離れてしまった世代にはもう、「なんのこっちゃ?」と思ってしまう。
これを覚えて受験生は入試に挑んでいくわけです。
受験勉強に疲れると、「こういう詰め込み型の勉強には興味が持てない」などと、泣きごとを言っていたムスメです。確かにそのとおり! 私も同じ気持ち! と肩のひとつも抱いて高らかに共感の唄でも歌いたいところですが、去年もそんなことをしてムスメに嫌がられたんだった……。
今年は、現実的でない的外れな励ましは控えて、せめてもの母の愛(思いやり)として、「為永春水は、出版業のかたわら、歯磨き粉も売っていたらしいよ」というトリビアを教えてみるくらいしかできません(←今調べました)。
そのほか、何かできることはないか!
……こんな風に親の鼻息荒くなる季節が、「いよいよ」やってきてしまいました。余計なことをして、ムスメの気持ちに波風立てないようにしよう、と考えているくらいがちょうどいいかなと思うので、ほどほどな感じでいるように心がけたいと思います。勝手にメモを書き直したりとか……しないようにしないと、ね……。
出典:いよいよきたか、この時期が! なう。 -ベネッセ教育情報サイト