文系・理系は関係ない 知識を課題解決に生かす力を育む研究室

文系・理系は関係ない 知識を課題解決に生かす力を育む研究室社会が変わり続ける今、子どもたちはどのように大学や学部を選び、何を学ぶべきなのだろうか。首都大学東京 都市環境学部 自然・文化ツーリズムコース、小崎隆教授の研究室を訪ね、「社会問題を自分ごととしてとらえられる人間が求められている」と話す小崎氏に話を聞いた。

 

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幅広い教養と同時に大学で育むべきなのは、学生の興味・関心だと思います。そのために、授業ではあえて「まだ解明されていないこと」を紹介します。「実はこの原因はまだわかっていないんだよね」などと、学生たちに検討材料を投げかけるのです。

 

私のゼミのある学生は、石垣島を研究対象としていました。石垣島では畑の土壌が海に流れ出し、サンゴが死滅することが問題になっています。シカクマメという豆を海の手前の畑に植えると、根や葉が繁茂し土壌の流出が止まることが知られていたので、彼は農家のかたがたにシカクマメを植えるように促しました。しかし、何に使えるかわからない豆を大切な畑に植えてくれるはずがありません。

 

そこで彼は、シカクマメの商業的利用について調査。味噌作りに有効とわかり、観光客に人気が出そうな味噌アイスクリームにして販売することを提案しました。土壌侵食問題の解決が彼の関心でしたが、プロジェクトの中で環境問題だけではおさまらない知識と実践が必要になり、農業や文化の理解、マーケティング、観光業……あらゆる学びから得た知識をつなげていったのです。

 

実際に社会の中で課題を見つけたら、文系だから数学ができない、理系だから歴史はわからないなどとは言っていられません。問題解決のために調べ抜き、知見をつなぎ合わせていくことが必要です。社会問題を自分ごととしてとらえ、多様な領域に関心を向け、教養をつなぎ合わせて考えられる人間が今後は求められるのではないでしょうか。

 

出典:首都大学東京 都市環境学部 自然・文化ツーリズムコース 新たなエコツーリズムが地球を救う! -ベネッセ教育情報サイト

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