中学受験の準備はいつから始めるべき?

 中学受験に関心をもつ家庭は昔より増えてきました。では、いつからその対策や準備をしたらよいのでしょうか? 高学年では、中学受験をする家庭のほとんどがなんらかの取り組みをしていますが、では低学年の場合はどうでしょうか? 全国の子どもをもつ親御さんにアンケートをとってみました。なお、ここでは中学受験をするか否かや、関心度には関係なく回答者を選んでいます。


低学年からの中学の受験準備には反対がやや多い

 アンケートの結果54%の人が「いいえ」と回答しました。回答理由を見てみましょう。

 

・そもそも、中学までは公立で十分だと思う。小学校の間は、遊びや子ども同士の付き合いを重視すべき。(30代/女性/パートアルバイト)

・その子の状況を見て判断すべきかと思います。3、4年生から準備しても遅くはないと思います。(30代/男性/自由業)

・勉強も大切だが、現代の子は習い事などで忙しく、遊ぶ時間が少ないので、遊ぶ時間も大切だから。(20代/女性/会社員)

・低学年では、そもそも受験に必要な基本的知識がないので、ある程度の基礎ができてからのほうが良いと思います。(50代/男性/専業主夫)

・私が中学受験の準備を高学年から始めて、志望校に合格したので。(40代/女性/専業主婦)

 

回答理由を見ると、保護者の立場は3パターンあるようです。まず中学受験にそもそも関心がなく、公立中学に進ませたいと考えている人、次に、中学受験をするかどうかは高学年になってから子どもの状況や希望を確認して決めたいと考えている人、そして、中学受験をさせようと考えている人の3パターンです。
いずれにしても共通する考え方は、基礎学力の重視と、遊びや対人関係スキルの両方を磨いてほしいという思いです。自分の経験上、中学受験の準備は高学年からでいいと確信をにもっている人もいるようでした。

 

 


低学年からの受験準備に賛成の人も4割以上

 アンケートの結果、「はい」と答えた人も46%いました。

 

・高学年になると、親の言うことは聞かなくなり、DSなどのゲームに夢中になりやすい。(40代/女性/専業主婦)

・やはり基礎が大事なので、何事も早く始めたほうが良いと思う。勉強の習慣を身につけるのも日々の積み重ねだと思うから。(40代/女性/パートアルバイト)

・中学受験をするなら子ども自身にも心構えが必要だと思うし、小学校の友人と離れてしまうことなど、当人にゆっくり考えさせたほうがいいと思うから。(40代/女性/専業主婦)

・自分自身が低学年から受験の準備を始めていたので、こちらを選択しました。(30代/女性/専業主婦)

 

こちらの回答者はほぼ全員が中学受験を前提としているようです。ただし、回答の中身を見てみると、低学年のうちは基礎学力を身につけてほしいという人が多く、高学年で行う実践的な受験勉強という意味ではなさそうです。また、親の言うことを聞くうちに学習習慣をつけてほしいとか、中学受験に対して子ども自身にもゆっくり考えてほしいなどという意見もあり、経験上自分も低学年から準備したのでそれがベストだと考えているケースも見られました。

 

 

低学年のうちは、基礎学習が重視されている

 低学年からの中学受験準備について賛否を質問すると、反対がやや多い程度で、答えが真っ二つに分かれているような印象を受けました。しかし、その理由を総合的に見てみると、どちらも実は似たような考え方にいきつくようです。中学受験には関心がそもそもなく、低学年のうちは、遊びや人間関係を重視したいという人も、中学受験に備えて低学年から準備したいという人も、どちらも低学年のうちはまず基礎学力を身につけてほしいという部分では一致していることがわかりました。受験準備の定義が人により異なる点で結果が分かれましたが、共通となるキーワードは「なるべく早いうちに家庭学習などで基礎学力をつけること」のようですね。

 

 

【アンケートについて】

■調査地域:全国

■調査対象:お子さまをお持ちの保護者のかた

■調査期間:2015年06月16日~2015年06月30日

■調査手法:Webアンケート

■有効回答数:100サンプル

 

 

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